<任天堂ゲームセミナー>未来のゲームクリエイターの作品には意外な名(迷)作も?②「しまながめ」


八坂亮[ゲームクリエイター]

 

任天堂が開催している学生向けのゲーム開発体験セミナーである「任天堂ゲームセミナー」。約一年間、プロに直接指導されながらゲームを作りあげるカリキュラムです。ちなみに、ここで作られたゲームは一般に公開されており、昨年度「任天堂ゲームセミナー2013」で開発されたゲームも現在WiiUで配信中。

…とのことなのでモチロン遊んでみました!の第二回目の今回は・・・

◆ゲームセミナーが放つメディアアート作品『しまながめ』

2つ目に紹介するのは『しまながめ』。

舞台は雲の中にぽっかり浮かんだ浮島。この島には真っ白な姿の住民がおり、彼の好物であるリンゴを使って誘導し、島のあちこちを探検します。そんな探検の途中で出くわす様々な障害をいかに乗り越えるか!?
キャラクターが頑張る様子を眺めて楽しむ内容になっています。プレイヤーの思考箇所が少ないことを考えれば、ゲームというよりもメディアアートと呼ぶべきなのかもしれません。

ゲームでやらせていることはナゾトキやパズルに近いと感じました。誘導すべき目的地と、その目的地の到達を阻むように置かれた障害に対して、手持ちの物を使っていかに突破させるかを考える遊びですね。

では、なぜナゾトキなのに「思考箇所が少ない」という書き方をしたのか?

ここがゲームとして考えると盛大に惜しいところでもあるのですが、プレイヤーに「これを利用すれば良い」という攻略法を考えさせるものの、その後はキャラクターが勝手に難所を突破してしまうのです。

結果、あんまり考えずに適当に誘導すればいいようになっています。オマケに、キャラクターの突破方法はプレイヤーがそれまでに考えていた以上の内容か、あるいは想像していなかったような方法なのでなんだか釈然としないような結果に…

答えた内容に「違うけどオマケで正解にしてあげる!」と言われた気持ちですかね。

もちろん「リアクションを見て楽しむ」という観点で言えば、想像以上のリアクションでキャラクターが動いてくれるのは当然と言えば当然。問題は、そのリアクションがそこまでに積み上げた努力に対するご褒美として正しいのかどうかであり、残念ながらそこうまくいっていないので

上記のような釈然としない印象につながっているのでしょう。あくまでもゲームとして考えればの話しであり、メディアアート的に楽しむ物だと思えば納得できる面も多いです。それだけ、リアクションを楽しむ事をゲームにするのは難しいという事かもしれません。

もしかすると、キッチリまとめられると発明になっていたのかもしれませんね。

 

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八坂亮

八坂亮(やさか・りょう) ゲームクリエイター 1986年、大分県生まれ。大手ゲームメイカーにて、家庭用のゲームソフト開発を行う傍ら、『らくがきラボ』名義でスマホ向けゲームも開発にも従事。一人でも多く人に「ゲームが楽しい」と感じてもらえるよう日々精力的に活動中。