後手後手の菅内閣が五輪終宣言発出へ-植草一秀

植草一秀[経済評論家]

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東京五輪は安倍菅無能内閣のレガシーとなる。レガシーと言っても負の遺産。後世に語り継がれることになるだろう。

五輪は醜い正体を現した。もとより醜い正体を見抜く者はいたが少数派だった。しかし、コロナでメッキが剝がれた。五輪は単なる銭ゲバ集団の金銭目的興行に過ぎなかった。金銭目的興行権を獲得するために汚い賄賂資金まで流していたことが発覚した。「おもてなし(表無し)」のキャッチコピーは、裏しかない五輪の正体を知る者が用いる符丁だった。

菅首相は「国民の命と健康が最優先」「国民の命と健康が守られないなら中止する」と明言したが嘘八百。嘘をつくことなど日常茶飯事。何のためらいもない。コロナ対応の基本三原則は後手後手・小出し・右往左往昨年3月の五輪1年延期決定から1年4ヵ月の時間があったのに一体何をしてきたのか。五輪組織委員会の無能ぶりがいかんなく発揮されている。

菅義偉氏は3月21日に緊急事態宣言解除を強行。3月下旬から4月上旬の人流が急増するタイミングに合わせて緊急事態宣言を解除した。3月25日に五輪聖火リレーが開始される日程に合わせた措置だった。菅義偉氏は6月21日に緊急事態宣言解除を強行した。五輪の有観客開催を決定するタイムリミットに合わせた措置だった。人流は再拡大に転じ、新規陽性者数も再拡大に転じる局面だった。

感染第5波を急拡大させている主因はL452R変異株。3月にドイツで確認された。しかし、菅内閣の対応はあまりにも遅かった。水際対策を強化したのは5月1日になってから。昨年来の感染ピークは2020年4月、8月、2021年1月、5月。感染ピークは4、5ヵ月ごとに生じている。次の感染ピークは9月から10月にかけてになると想定される。しかし、東京都の新規陽性者数はすでに1000人を超えた。さらに感染が急拡大する可能性が高い。緊急事態宣言を発出したが、五輪開催を強行するというのだから、誰も言うことを聞かない。当たり前のこと。

禁酒令のなかで深夜まで酒を提供する店は史上空前の大繁盛。酒類提供禁止を守って苦しむ飲食店が一斉に酒類提供、深夜営業に移行することになる。「国民の命と健康が最優先」と言いながら「国民の命と健康を犠牲にして」五輪開催強行に突き進む菅義偉氏は酒類提供強行に文句を言えない。

菅義偉氏は「切り札はワクチン」と言うがワクチンは「切り札」ではなく「札付き」。7月2日までの段階でワクチン接種後急死者が556人も報告されている。報告外にもワクチン接種後急死者がいる。2018-19年シーズンのインフルエンザワクチン接種後急死者は5200万回接種で3人。新型コロナワクチンは3200万人接種で556人の急死者。

明らかに重大な問題がある。ワクチン接種を忌避する呼びかけが必要不可欠だ。賢明な人はワクチンを接種しないからワクチン接種は進捗しない。

安倍菅無能内閣の下で五輪終が近付いている。

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