<NHK異例放送の裏>N国立花と上念司がNHKの呆れた金満体質を暴露?

社会・メディア

奥村シンゴ(ライター)

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NHKが9日「受信料と公共放送についてご理解いただくために」と題した番組を緊急放送。NHKの松原洋一理事がスタジオで受信料支払いの義務や公共放送の重要性を放送法64条第1項や一昨年の最高裁判決での勝訴などを例に説明した。

7月の参議院選で議席を獲得した「NHKから国民を守る党(N国)」の立花孝志党首の発言や「受信料契約はするが8割しか支払う義務はない」と支払い拒否を通告。これらのことで視聴者から問い合わせが殺到したのだろう。一方、この放送と同時刻に配信されたネット番組「言論テレビ」で立花や経済評論家上念司が8000億の純資産の半分を貯金に回していたり、特派員が家を購入するなどNHKの呆れた金満体質ぶりを暴露されていた。

<8億のお金で特派員が家を購入、国内企業で4番目の8000億の純資産半分を貯金に>

立花は言論テレビで「NHKは契約率が悪いと国会で予算を承認してもらえない。だから、ホテルやワンセグの裁判をしたり悪質な集金人が取り立てをしたりしている」とコメント。NHKが異例の放送や悪質な集金人まで使い必死に受信料を徴収するのは国会で予算を承認されないと経営難に陥る。さらに、立花はNHKの無駄遣いぶりを実体験を交え続々と暴露。

立花は「NHKは予算に対し赤字が出ても大丈夫。紅白歌合戦で1億赤字、朝ドラで1億黒字が出ようがいってこいがOKなどんぶり勘定。2億ぐらいの不正がみつからず原因も追及しない」。例えば、イチローの試合中継を1試合100万程度の放映権料を80試合8億円でアメリカに送金したが家の購入に充てた特派員、人気が衰退傾向の大相撲の放映権料を海老沢元NHK会長が横綱審議委員に就任したい為に1場所4億を5億に跳ね上げたという。

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本当に公共放送のお金の使い方かと疑いたくなるエピソードの連続、民間企業なら下手すると懲戒解雇になりかねない。また、上念がNHKの金満体質ぶりをグラフを使って指摘。上念によると、NHKの純資産は大林組(7981億円)、東急(7961億円)、楽天(7762億円)に次いで4位の7736億円で内訳は現金・有価証券が3800億円(32%)、長期保有・有価証券994億円(8%)、特定資産1707億円(14%)、その他5431億(46%)と半分以上貯金に回しているという。

さらに、上念はNHKが特定資産をもつ理由に新社屋の建設に充てようとしているのに疑問符。「株主がいたら訴えられるレベル。本来ならNHKが債権を発行し長期間かけ償還しなければならない。貯めた受信料で新社屋を使っていない人のお金から建設するのは公共放送としてやってはいけない。受信料を値下げしないなら貯金は返すべき」と指摘。

8000億近い純資産を有し公共放送の立場なら今までの受信料で新社屋建設をするのではなく、自らが借金をするべきという上念の指摘は最もだ。

<受信料徴収の経営努力に一切触れずただ受信料の支払いを促したNHK>

一方、「受信料と公共放送についてご理解いただくために」の放送ではNHKの松原理事が受信設備設置者は受信契約が必要(放送法64条1項)や契約者が受信料支払い義務がある(放送受信規約5条1項)を説明。松原は「ルールを守り受信料をお支払いの方が不公平にならないよう受信料制度の意義や公共放送の役割を説明し公平に受信料を支払ってもらうようご理解の程お願いします」と視聴者に受信料支払いの理解を求めた。

NHKの受信料について一昨年最高裁が「家にテレビがある者は受信料を結ばなければならない」と契約を義務づけた。今年の3月に最高裁はワンセグ、5月にカーナビ、7月にはホテルの「東横イン」も支払い判決を命じている。金満体質や立花が受信料の8割の支払いが合理的と訴えているのは別にして現状、家庭にテレビがあれば支払っている国民が多数。支局を47都道府県にもち山間部や離島など僻地で事件・事故・災害が発生してもタイムリーな報道が可能なのは民放やネットテレビにはない強みだ。

また、朝ドラ、チコちゃんに叱られる、クローズアップ現代、72時間、紅白歌合戦など子供から大人まで幅広く楽しめる番組が多数ある。だからこそ、今回の異例の放送で受信料を徴収する代わりにどのような経営努力をしているのか丁寧な説明が求められたと思う。

<100円~200円で公共放送、他は民営化で受信料値下げを>

受信料を支払った人だけが視聴可能なスクランブル放送について立花は「NHKと政治家のつながりをみてきたのでスクランブル放送は難しい。NHKより自民党を潰すほうが簡単」とコメント。そして、スクランブルをどう実現するかについて「スクランブル放送を実現するには安倍政権とバーターし、憲法改正の発議に賛成するからNHKやっつけてとお願いします」と安倍政権の力を借りながら一緒にスクランブル放送の可能性を述べた。

「言論テレビ」での上念の経営分析や立花の発言が本当なら、NHKはより一層経営努力し、分割民営化やスクランブル放送を早急に実現するべきだ。災害報道や福祉番組など緊急性が高かったり、必要不可欠な放送のみ公共放送にし、100~200円程度の受信料を徴収する。その他は民営化にしスクランブル放送で国民に視聴の選択ができるようにする。そうすることで、受信料の値下げにつながりNHKは民間企業と同じく競争しより良質なコンテンツ提供や予算管理が求められる。

今年10月から消費税が10%に引きあがり、さらに負担が増える国民から受信料を徴収する以上NHKの責任と自覚は重大だ。

 

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