<姑息なごまかし?>クルーズ船感染者を日本の感染者には含めない
物部尚[エッセイスト]
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どうしてこの人が国会議員に当選するのだろう。そう思われる人が時々、国会で喋っている。当選させた選挙区の人はきっと恥ずかしく思っているだろう。せめて、テレビで中継されるときは選挙区を字幕スーパーを出したらどうか。
北村誠吾:内閣府特命担当大臣(地方創生・規制改革)。自由民主党所属衆議院議員7期、長崎4区
東京都の小池百合子知事が2月11日、都の受動喫煙防止条例の全面施行と国の健康増進法が改正される4月1日から、すべての施設で屋内が原則禁煙となるのを前に都内の麻布十番商店街を視察した。すでに店内の全面禁煙に踏み切っているそば店やおでん店などを訪れたが、テレビに映っていた店は「永坂更科」である。
「永坂更科」を視察したセンスを疑う。そば屋など、ふらりと訪れ、ささっとそばをすすったら、15分も経たないうちに勘定をする店だ。タバコ吸いでも長居はしない。そんな店を昼間に訪れてなんの参考になるのか。
2020年2月10日。毎日新聞デジタル版の記事の見出し「政府、クルーズ船感染者の「日本」集計除外に躍起 中国以外では桁違いの多さ」政府がクルーズ船の感染者を「日本上陸前だ」として日本の感染者数に含めないよう報道機関への周知に躍起となっている。貫け報道機関。
これは姑息なごまかしである。茂木敏充外相自由民主党衆議院議員9期 栃木5区(足利市 栃木市 佐野市など)は記者会見で「報道各社はWHOの方針も踏まえ、日本国内の感染者とクルーズ船の感染者を区別し、より適切な事実関係を発信していただきたい」と述べたそうだが、適切なのはどちらか。些細なことと見逃してしまうのはよくない。強弁は通らない。
世界経済フォーラム(WEF)の発表によれば、世界各国の男女平等の度合いをランキングした2019年の「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は調査対象153カ国のうち、121位。前年(110位)から順位を落とす。先進国では最低水準。
日本国憲法では天皇は日本国民の象徴だが、その象徴に女性がなることはない。見事に日本の状態を象徴している。
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