統一教会の傘下が自民党という国辱

政治経済

山口道宏[ジャーナリスト]

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統一教会の傘下が自民党だった。

「国賊」とはよく言った。自民党の衆議院議員村上誠一郎は、南北朝時代に瀬戸内海を収めていた、かの「村上水軍」の末裔で知られる。自身の所属する自民党の領袖だった故・安部晋三総理の政治手法を指して、そう非難した。むろん身内からのバッシングは覚悟のことだが、件の「統一教会」と同総理の関係が明るみになったいま「それは正鵠を得た」ということにならないか。

即ち、「国賊」は国辱だった。

日本という国の政治の根幹にかかわる大事だ。とうとう選挙応援とバーターの「推薦確認書」の存在まで露呈している。事実上の政策協定だ。政治をつかさどるに際して誰の意を汲むのか、になる。政治家は国民の「選良」で国民の「血税」で養われる「公僕」だけに、そうでない者のために働くと<宣言>したなら、辞めてもらうしかない。

[参考]岸田内閣終焉にどう備えるか

70年代のおわり頃、学園紛争がやや終息すると大学のキャンパスに登場したのが「統一教会」と「人間改造セミナー」と語るのは、都内の大手大学の学生部課長(当時)だったA氏だ。「統一教会は原理運動、KCIA との関係がいわれ、改造セミナーは霊界誌の影響や高額セミナー合宿へと繋がっていました。なんたって親泣かせの原理運動です。統一教会では、心配される親御さんや下宿のご主人からの相談も頻繁。学業放棄、布教活動で家出、救出騒ぎもありました。」と振り返る。

もちろん当時に2世問題はなかったものの「統一教会」を知るには「30年の空白を埋めよ」という。いまの多くのメディア関係者はキャンパスでの実体験がないだけに心許ない。

「数百ある大学です。どこも対応に困っていたのは一緒。当時の大学学生部の記録が参考になるでしょうね。教員の一部には学会出帳や講演会で統一教会系の団体から資金援助されていたので始末が悪かったですね。」(A氏)

ところで筆者は、茶本繁正『原理運動の研究』(1977晩聲社)を読み返している。

「いずれにしても、国際的に問題化している統一教会の活動について、日本人も関係ありと疑われているにもかかわらず、政府当局の取り組みは極めて弛緩している。反共であればなんでもいいという政府与党の態度は、野合というより犯罪的である。私はそこに自民党の病根を見る思いがする。」(あとがきより)

統一教会と自民党員は政策協定する「親子」ほど親密な間柄だ。となれば、誰が誰に「解散請求」などできようか。

 

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