<過労死大国ニッポン>国が進める「働き方改革」まで電通がプロデュース?


山口道宏[ジャーナリスト]

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「一億総活躍」は「一億命掛け」の裏返しである。なにが「一億総活躍」か、再びの「過労死大国ニッポン」である。

我が国の過労死は一向だに減らない。かつて、件の電通を「子育てサポート企業」と認定したことに後悔する田村憲久前厚労相の話が伝えられる。

昨年12月、電通の新人女性社員が過労死自殺していた。前年には同社は労基署から労基法違反で行政指導の是正勧告を受けている。その勧告からわずか4ケ月後、先の新人社員が死んでいた。そこには連続労働53時間もあったというから現代版の女工哀史といっていい。

【参考】北海道警察の「マスコミ言論封じ」とそれに「手打ち」したNHK

91年には同社社員が過労自殺し、2000年に出された初の最高裁判決は電通の責任を決定している。また13年には30代男性社員の過労死だから、この会社は裁判所の判決も無視する、確信的なブラック体質だ。また同社にはザル法化した「労使協定」もあるから、会社の責任はもとより、組合も同罪と問われよう。

そしてこれが我が国の広告代理店最大手なのである。

テレビだって、原発だって、オリンピックだって、国策を仕掛ける。メディアを取り仕切り、日本のありとあらゆる場面の広告・広報をプロデュースするのが最大手・電通だ。国が進める「働き方改革」までもが、こんな会社がプロデュースするのだろうか!?

 

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山口道宏

山口道宏(やまぐち・みちひろ) ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長