バックステージ情報満載!の舞台・演劇評[2]フエルサ・ブルータ

映画・舞台・音楽

熊谷信也[新赤坂BLITZ初代支配人]

[作品名]フエルサ・ブルータ
[公式サイト] http://fuerzabruta.jp/
[観劇した場所]赤坂サカス特設ステージ
クリエイターとは、なんと楽しいことか。天井を水着ギャルが泳ぐ???群衆の中、逃走犯が人の頭の上を走る???理由を明かすことなく、男は全力疾走する。そこに、けたたましい銃声が劇場いっぱいに鳴り響く。何がおきた?。
これは体験型のイベント「フエルサ・ブルータ」のホンのつかみの1シーンに過ぎない。
アルゼンチンで誕生した体験型エンターテイメント。客は立ったまま、次から次へとアドレナリン、ドーパミンを放出し続け、このイベントの被験者となるしかない。2008年に来日した「ヴィーシャ・ヴィーシャ」の進化系だという。
今、撃たれた男は、それでも走ることをやめない。胸からは血が流れ広がりはじめている。おかしいおかしいよ/
クリエイターはこう語る
「今現在のフエルサ ブルータは、演劇の未来形ではなく、過去の演目を何度も繰り返すリピートでもない。フエルサ ブルータは今なのだ。残る物は何もない。フエルサ ・ブルータは理解される為にあるのではない、存在するのみだ」
かっこいいじゃないですか。地球の裏側で生まれたイベントが反対側の東京まで到着し、そして今や圧倒的な支持を得て、日々、 赤坂を盛り上げているなんて。しかも、意味を求めなくても理解されなくても、楽しいって?どうなのよ。
罰ゲームではないのに頭から水をかけられた。服までビショビショにされながら入場料返せと私は言わない。こんなに、やられっ放しでも、また、行きたいと思っている私。
これだからイベントはやめられない。聞いててもなんだか、わからないでしょ、だから、行って見よ「百聞は一見に如かず」
「フエルサ・ブルータ」の意味はケダモノの力!です。
 
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