『砂の塔〜知りすぎた隣人』は結末に近づくほど残念なドラマ


せやまゆきえ[ライター]

***

菅野美穂の産後初主演、岩田剛典出演となれば期待を抱き初回放送を迎えた主婦の視聴者は多かったであろうTBSドラマ『砂の塔〜知りすぎた隣人』。しかし、最終回を迎え、その結末は・・・といえば実に残念。

ママカースト、虐待問題、不倫。主婦が観たくなる要素を揃えている。それにサスペンスまで詰め込んだ、主婦の視聴者には理想的なラインナップ。

しかし、その内容には期待外れを感じた人は多いのではないか。ママ同士のバトルも味気ない。もっとドロドロでいいのに・・・と視聴者に余計な心配までさせる。もちろん、虐待などの社会問題にも斬り込まない。

主婦が体操教室の先生と? などと期待させる設定なのに関係は深まらず不倫には至らない。なぜブレーキ! なんだこれは! 全てが中途半端で誰にも感情移入出来ないではないか。

【参考】ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の裏切られた設定に期待

ラストに向かいサスペンス要素が強くなり「犯人は誰?」とハラハラしたものの・・・。まさかの岩田剛典演じる生方。前半から犯人を匂わせシリアスな演技をしていた松嶋菜々子はなんだったのか。

これではただの変わり者ではないか! と筆者は思わず一人で突っ込んでしまった。

主婦は知っている。サスペンスには布石が必要なのだと。犯人が判った瞬間に全てが繋がる「爽快感」・・・本作にはこれがない。どこにもない。

何より、主婦は岩田剛典が犯人であることを求めてはいないのだ。せめてこのドラマに岩田の胸キュンシーンがもっとあったなら、視ている主婦も救われたかもしれないのに。

高い期待は脆くも崩れ落ちた『砂の塔〜知りすぎた隣人』。まさに「砂の塔」である。

 

【あわせて読みたい】

The following two tabs change content below.

せやま ゆきえ

せやま・ゆきえ(主婦ライター)小学生で「東京ラブストーリー」にはまる。中学時代はお笑いの視聴者審査員として仮病で学校を休んでまで参加しようとする。幼い頃からのドラマ&お笑いオタクである。その熱は主婦になった今も冷めることはなく、若者のテレビ離れを嘆き悲しむ。毒舌の中にもテレビへの愛情を込めて執筆中。