ワクチンリスク周知は国の責務-植草一秀

植草一秀[経済評論家]

***

新型コロナの感染が爆発している。感染力の強いL452Rが感染の中心に置き換わっているなかで、菅義偉氏が東京五輪開催を強行して人々の行動抑制のたがを外した。

このことによって感染爆発が広がっている。宮城県、静岡県、茨城県が五輪有観客開催を強行した。この3県で感染が急拡大しているのも順当。全体を有観客開催にしていれば惨禍はさらに拡大していたと考えられる。宮城県、静岡県、茨城県の知事は責任を明らかにする必要がある。

宮城県では知事の任期満了が11月に到来する。宮城県の村井嘉浩知事は五輪有観客開催を強行するとともに水道民営化を推進している。宮城県の主権者は村井氏を打倒する候補者を擁立し、村井氏を一刻も早く退場させるべきだ。

コロナ感染拡大は菅義偉氏がもたらした人災。「後手後手・小出し、右往左往」を重ねてきた。ワクチン対応も後手に回った。水際対策は菅義偉氏が妨害した。昨年12月に英国でN501Y変異株が確認され、直ちに水際対策強化が必要だったが、菅義偉氏が対策を骨抜きにした。

本年3月にインドでL452R変異株が確認され、直ちに水際対策強化が必要だったが、菅内閣が対応を始めたのは5月に入ってからだった。本年1月の感染第3波が深刻化した最大の理由は菅義偉氏がGotoトラブル政策を全面推進したから。3月21日の緊急事態宣言解除、6月21日の緊急事態宣言解除はいずれも時期尚早だった。

五輪開催を強行するために緊急事態宣言解除を強行した。そのために、日本では感染収束を獲得できず、緊急事態宣言の解除と発出の繰り返しが続いている。菅コロナ大失政を象徴するのが緊急事態宣言発出下で東京五輪開催を強行したこと。五輪開催強行では緊急事態宣言が意味をなさない。五輪のお祭り騒ぎを政府が推進しながら行動抑制しろと叫んでも誰も耳を貸さない。耳を貸さない市民が悪いのではなく、緊急事態にお祭り騒ぎを強行する菅内閣が悪い。

かくして日本はコロナ危機に陥った。他国と比較して日本の感染者と死者は相対的に少ない。人口当たり病床数も相対的に多い。それにもかかわらず医療崩壊を招いた原因は菅内閣の医療マネジメント失敗にある。コロナへの対応方法を誤り、救える命を救えない事態を招いている。

菅義偉氏がいま叫んでいるワクチンだが切り札にはならない。ワクチンは「切り札」でなく「札付き」だ。新潟大学名誉教授の岡田正彦氏が「新型コロナワクチンのエビデンス」と題するサイトを開設して極めて優良な情報を提供下さっている。ところが、一時的なものかどうか不明だが、インターネット上で閲覧できない状況が生じている。

この岡田正彦氏がワクチンに関する著書『大丈夫か、新型ワクチン:見えてきたコロナワクチンの実態』を公刊された。

未読だが、恐らくサイトに掲載されていた情報も詳細に記載されていると思われる。ワクチンについての冷静で客観的な分析と判断が分かりやすく提示されていると思う。アマゾンでは品切れ状態で入荷に日数がかかるようだが必読の書であると考える。本ブログ、メルマガ記事のワクチンリスク計数について問い合わせが多い。

基本的な見解は、ワクチンのリスクはきわめて高く、高齢でない人のワクチン接種は推奨されないというもの。その論拠となる数値についての質問が多い。計数の単純比較に問題があることを否定しないが、市民がワクチンを接種するべきかどうかを判断するには、利用可能なデータを有効に活用するしかない。この視点から計数を提示している。

結論は変わらない。

ワクチン接種を忌避するのが適正である。

[植草一秀の公式ブログ『知られざる真実』はコチラ]

【あわせて読みたい】