<マクドナルド関西地区売上増の秘策?>関西で市民権を得ている呼称「マクド」から「地方の風」を吹かせよう

社会・メディア

影山貴彦[同志社女子大学 教授/元・毎日放送 プロデューサー]

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2014年12月16日のある新聞。「マクドのポテト販売、Sだけに」と見出しにあった。
この新聞は大阪本社版である。関西人だけは「マクドナルド」を「マック」と略さず、「マクド」と言う。すでに多くの方がご存じの事実だ。
余談だが「エスカレーター立ち位置の右寄り」並に、「マクド」という呼び方は関西全域で定着している。いや、エスカレーターの並び位置に関して言えば、筆者の住む京都では、観光客の数が多いせいか、JR京都駅などでも「時に右寄り、時に左寄り」になる。ならば、「マクド」の呼称の関西での定着率は、それ以上の市民権を得ているといえるかもしれない。
これはあくまでもウワサだが、当の「マクドナルド」さんは、この略称をあまり快く思っていないとも言われている。もし、そうだとすれば、マクドナルド自身は、あくまでも「マック」にこだわっているようにも映る。
冒頭の新聞社を特に応援するつもりはないが、見出しに堂々と「マクド」と記していたのは、心地良かった。
最近少々苦戦しているとも聞く「マクドナルド」。ここはひとつ、挑戦的に、

「関西の皆様、私どもマクドナルドは、今後関西での略称を公式にマクドと致します」

と、エリア限定CMを制作・放送すれば良いとさえ思う。ほとんどの関西人が「マクドナルド」に対してより親近感を増すはずだ。いちいち書かないが、実は、他にもそんな事例はいくつかある。
こんなところから「一極集中」ではない「地方の風」を吹かせてはどうだろう。
 
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