<週間ニュースサイトランキング>「ネタ記事」を配信するニュースサイトに注目
メディアゴン編集部
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メディアニュース・メディア批評サイト「メディアゴン」(http://www.mediagong.jp)が送る「週刊ニュースサイト別記事数ランキング」。
今週も、前回(https://mediagong.jp/?p=11155)に引き続き、オリジナル記事を配信するオピニオン/ニュースメディア(21サイト)が、2015年7月27日から8月2日の1週間で掲載したオリジナル記事数のランキングを発表する。(メディアゴンはメディア批評に特化しているため、ランキングはあくまでも参考)
- 1. ギズモード・ジャパン・・・186 (-)
- 2. ロケットニュース24・・・116 (↑)
- 3. 日刊サイゾー・・・111 (-)
- 4. GIGAZINE(ギガジン)・・・105 (↓)
- 5. ITmediaニュース・・・92 (↑)
- 6. ハフィントンポスト・・・89 (↓)
- 7. J-CASTニュース・・・84 (-)
- 8. ライフハッカー・・・63 (-)
- 8. 現代ビジネス・・・63 (↑)
- 10. カラパイア・・・54 (↑)
- 11. JBpress・・・53 (↓)
- 12. ITmediaビジネスOnline・・・50 (-)
- 13. 産経新聞 iRONNA・・・41 (-)
- 14. らばQ・・・29 (↑)
- 15. デイリーポータル Z・・・28 (↑)
- 16. 朝日新聞 WEBRONZA・・・27 (↓)
- 17. イザ!・・・19 (-)
- 18. PHPOnline衆知・・・13 (↑)
- 19. メディアゴン・・・11 (-)
- 20. 教えて君.net・・・10 (↓)
- 21. nippon.com・・・9 (-)
前回は、新聞社が運営するふたつのサイト、WEBRONZAとiRONNAに注目した。いずれも、新聞社という強みで、政治・経済・国際問題などについて特化させた記事を配信している。
一方、今回は、そういった社会問題にはほとんど触れず、面白いネタだけを追求して記事を配信しているサイト「らばQ」と「デイリーポータルZ」について注目したい。
らばQは、ホームページによると、サイトピース株式会社が運営しており、6名のスタッフが在籍している。カテゴリは「海外ニュース」「面白ネタ」「アートデザイン」「動物」など40種類以上ある。ひとつの記事につき、ひとつのカテゴリではなく、複数のカテゴリに属しているものがほとんどで、「タグ」の役割も果たしている。
カテゴリ欄には、各カテゴリ名の横に、該当する記事の数が併記されている。多い順から「面白ネタ」「動物」「動画」「海外の反応」となっている。
つまり、らばQは、海外の動物の面白い動画の記事が多いのである。
公式ツイッターのフォロワーは、およそ4万人。当該サイトの記事が更新されると、記事のURLがツイートされている。そのうち、動物系の記事を紹介するツイートは、リツイートやお気に入りの数が多い傾向があり、そういった記事はユーザーからの関心が高いことが分かる。
特にリツイートやお気に入りが多い記事は、犬や猫関連の記事である。この場合、関心が高いということは、ニーズがあるということでもある。ユーザーからのニーズが高いゆえに、こうした記事を多く配信しているのかもしれない。ちなみに、Googleでは、「らばQ」の第二検索ワードは「猫」「犬」が表示される。
次に注目するのは、デイリーポータルZ。このサイトは、ニフティ株式会社が運営している。サイトの、「デイリーポータルZとは」には、こう書かれてある。
デイリーポータルZは無料の娯楽サイトです。
面白い場所を見つけたり、こんなことしたら面白いに違いないと思ったアイデアを実際に試したりしています。アイデアは身近でお金をかけないものばかりです。
常識にとらわれず驚くようなことも実践しますが、わたしたちは面白いに違いないという確信を持ってチャレンジしています(ときどき失敗もしますがそれも正直に書いています)。あまり面白いと言われないものでも、こう見てみると面白いという見かたを発見するのも大好きです。
つまり、「~やってみた」などのような、検証ネタの記事が多く配信されている。こうした記事のなかには、一つの記事を完成させるのに数十時間を費やしていることが予想される内容もある。にもかかわらず、1日当たり約4本の記事を更新している。また、他のサイトに多い、「翻訳して転載」する記事もない。
これを可能にしているのが、ライターの多さである。デイリーポータルZには、80名を越すライターが在籍している。漫画家やサラリーマン、プランナーやフリーライターなど肩書きは様々である。こうした様々な観点があるからこそ、日々、ユーザーの関心を引く記事が配信できる理由のひとつではないだろうか。
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