<桃田選手闇カジノ問題>「損切りできない人」と「仕組みを理解できない人」はギャンブルをやってはいけない

ライフハック

メディアゴン編集部
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違法カジノ店での賭博行為により、リオ五輪代表の座を失うこととなったバドミントン日本代表・桃田賢斗選手の話題で持ちきりだ。
今この時期になぜ、2人の賭博疑惑が発覚し、報道されてしまったかについての真相は定かではないが、桃田賢斗、田児賢一両選手の記者会見が開催された4月8日は、五輪エンブレムの最終候補作品の公開日。
早くも不可解な繰り上げ当選が「不正では?」と指摘され始めているエンブレム委員会としては、話題が逸れて「助かった」というのが正直な感想かもしれない。
【参考】<最終候補4作品から解説する>五輪エンブレムのデザインに「優劣」など出ない
さて、違法であろうと合法であろうと、カジノ店では絶対に客が勝つことはできない。理由は簡単で、カジノ店にとっては、ギャンブルがビジネスであり、商売であるからだ。客に儲けさせるだけの商売など成立するはずがない。これは当然の話だ。
究極的には「絶対に負ける」ことが明白である行為をなぜ、続けてしまうのか。田児、桃田の両氏のような、発覚すれば地位も名誉も仕事も失ってしまう五輪選手であったとしても、だ。
人間は「賭ける」という行為に強く魅了される。ギャンブル、賭博は人間にとって最古の娯楽、最古の商売の一つでもある。ギャンブルのメカニズムや問題点をいくら冷静に説明したところで、勝った瞬間の快感や、負けた後の「次こそ!」という熱くなる感情を抑えることは難しい。
桃田選手の報道を見て、多くの人が「なぜ、オリンピック選手ような人がギャンブルにハマるのか? ましてや闇カジノ」という疑問を持ったことだろう。ギャンブルをやらない人にとっては、理解に苦しむ点だ。
「賭ける」ということへの魔力は、多かれ少なかれ人間には誰しもが持っている固有の感覚だ。それは著名人だろうが一般庶民だろうが、聖職者だろうが関係ない。一度その快楽を覚えた人は、辞めることも難しい。
そんなギャンブルに自らを犯させないための唯一の方法は「自分が賭博に適した人間かどうか」を冷静に見極めるということしかないと言われる。
では、どのような人が「ギャンブルをしてはいけない人」なのだろうか。
<損切りの出来ない人はギャンブルをやってはいけない>
「損切り」というのは、損した時点でバクチを続けるのを止めること。自分がこれに当てはまるのかどうか試す方法がある。まず、自分が大金だと思う金額を頭に思い浮かべる。10万円でも100万円でも1000万円でも、いくらでも良い。その金額を思い浮かべたら、その額の10倍を現金で用意する。
この時、金融機関や親兄弟からの借金などはしてはいけない。あくまでも自己資金での準備だ。もし、この金額が用意できない人は、その時点でギャンブルには向かない。
では用意できたという人は、どこでも良いので、その金を寄付してみる。ここからが肝心だ。自分が大金と感じる金額の10倍を寄付した後、1ヶ月の期間で「寄付しなきゃよかったなあ」と一度でも思った人は、「損切り」が出来ない人である。そういう人はギャンブルには向かない。
逆に、「寄付していいことをしたなあ」と思った人も実は「損切り」が出来ない人だ。良いことをしたと感じている上、また寄付したくなるはずだ。そういう人はギャンブルには向かない。
つまり、自分にとっての大金を寄付をして後悔する人も、満足する人も「損切り」ができない、つまりバクチをやってはいけない人なのだ。
「それに当てはまらないような人がいるのか?」と思われた方は正常な感覚の持ち主だ。そのくらい「損切り」は難しいことなのである。
<賭博の仕組みを理解できない人はやってはいけない>
賭博の仕組みを理解できない人はギャンブルをやってはいけない。例えば、競馬・競輪。オートレース競艇など、これら公営ギャンブルであれば、25%のテラ銭を取る。つまりどうやっても普通なら使った金額の75%が戻ってくるはずだ。
この理屈が理解出来ない人は、ギャンブルをやってはいけない。日々のギャンブル成果を思い浮かべ、「75%ももどってきていないなあ」と感じる人がほとんどではないだろうか。お金がどこに行ってしまったのかはともかく、公営ギャンブルであれば、10000円持って行き、2500円払って遊ばせてもらい、7500円が戻ってくる、という遊びだ。
ここまでの説明で、この理屈が理解できない人は、ギャンブルをやってはいけない。
<ギャンブルは賭ける人を儲けさせるために開かれるのではない>
賭博というものは胴元が必ず勝つ商売で、賭ける人は儲からない仕組みになっている。賭ける人を儲けさせるために開かれるのではない。株も為替相場も、先物取引もFXもすべてバクチでありギャンブル。「これは商行為でバクチではない」と言う人がいても、絶対に信じてはいけない。
例えば、リーマンショックの引き金になった低所得者向けサブプライムローンの破綻。この仕組みも胴元が儲けようと考えたギャンブルにすぎなかった。
「損切りできない人」と「仕組みを理解できない人」はギャブルをしてはいけない。
改めて確認してみると、これに当てはまらない人の方が実は少ない。むしろ、ギャンブルに適している人などはほとんどいないわけだ。
桃田賢斗選手の違法賭博問題によって俄かに注目を集める「賭ける」ということ。もちろん、違法行為は論外だが、ギャンブルや「賭ける」行為自体を楽しめる能力は、人間が持つ固有の能力で、それ自体をやみくもに否定することはできない。
しかし、実際にお金を賭けた「リスクを負う娯楽」であることもまた事実。何よりも自分がギャンブルを楽しむことに適した人間であるかどうか、を見極める冷静な判断力が重要だ。それができない人はギャンブルをやっていけない。
ただし、ギャンブルにハマる人が冷静な判断力を持っているかどうかは怪しいものだが。
 
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