「アベンジャーズ/エンドゲーム」3時間01分は長すぎる!

映画・舞台・音楽

高橋秀樹[放送作家/発達障害研究者]

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『アベンジャーズ/エンドゲーム』(監督アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ)を観た。筆者の行った渋谷東宝シネマは満席である。

アメコミのヒーローがこれでもかこれでもかと登場するので、とにかく長い。上映時間は3時間01分もある。筆者はおしりが痛くなり、最後の30分は腰を浮かしていたぐらいだ。後ろの人、迷惑かけていたらごめんなさい。

歌舞伎座で4月大歌舞伎も見たが、こちらは4時間24分。源平布引滝「実盛物語」猿翁十種の内「黒塚」「二人夕霧」という飽きさせないラインナップであるが、これも長い。ただし間に30分と20分の休憩が入る。この休憩は身体的には助かるが、もちろんこれは歌舞伎座が売店の物販の売上を増やさんがための作戦である。しかし、ショーを見る際に休憩が入るというのもしらけるものだ。

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筆者はエンターテインメントは舞台だろうが映画だろうが、内容は2時間が限度であると考える。それが人間の集中して見られるいっぱいいっぱいの時間だと考えるからだ。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』もオールスター出演のグランドホテル方式の一つだと言っていいと思うが、登場人物が多すぎてアベンジャーズシリーズをたくさん見ている筆者でさえも俳優の顔の区別がつかなくなってしまう。もともと、筆者は外国人の(特に白人男性)の顔の区別をがつかない方で、ある時、トム・クルーズとトム・ハンクスの区別がつかないと発言したところ、その会議にいた7人の仲間に一斉にバカにされたことがあるくらいだ。

エピソードが細切れで積み重なっていくので、こちらの感情が入る前に次のシーンに移ってしまう。おまけに、字幕でなく英語の台詞をそのまま聞き取ろうと努力しているので、absolutelyなどという絶対一度覚えた単語ではあるが意味が思い出せないような言葉が聞こえてくると、気になって気になって筋を追うのが困難になる。

とはいえ、アベンジャーズだから、派手なシーンを鑑賞すればそれで元はとったと思うことにするのではあるが。

 

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