<マラソンランナーとニュースキャスターの資質>無理をして「オーバーペース」になっては元も子もない

社会・メディア

吉田映一郎[株式会社キャスト・プラス]

 
フルマラソンを1キロ5分弱のペースで走ると3時間30分を切れる。この記録を出せば、一流ランナーが参加し、テレビ中継される「別府大分毎日マラソン」という大会に誰でも出場できる。先日もスタート直後から狙った。1キロ4’55”、まだイケる。
4’50”、調子はよい。と思っている内に明らかなオーバーペースに気づかない。いや気づいているけど止まらない。結局、終盤大失速。4時間を切るのがやっと、というていたらく。自分はフルマラソンをこれまで50本以上走っているのに学習能力ないな、と思う。何で無理するかな、と改めて反省。
「無理をする」と言えば、先日、事務所のオーディションを行った時のことを思い返す。
オーディションに来てくれたのは、ニュースキャスターを目指す若い方々。面接では、関心のあるニュースについて聞いた。消費増税、アベノミクス、集団的自衛権…。自ら関心があると言っただけに最初はよいのだが、その内ボロが。「集団的」に対する語、「個別的」自衛権さえ出て来なくなっちゃった。緊張もしているんだよね。
でもちょっと無理していませんでしたか?もっと自信があって自分の言葉で話せるネタがあったのでは。
たとえそれが地味なニュースでもよかったのに。面接上手になられても困るが、自分をよく知り、身の丈サイズの話をして欲しいと思う。あなた方はまだ若い、知らないこと、分からないことがあって当然、これから勉強すればよいのだ。夢をかなえるために頑張って欲しいものだ。
 
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