<アメトーーク延長戦>「ゴールデンでは放映できない下ネタ」だから本編ではカット?


高橋維新[弁護士]

***

2015年10月8日放映のテレビ朝日「アメトーーク」は前週に放映された「3時間スペシャル」の延長戦と称して、本編でカットされた映像が放映されていた。

本編については以前述べている(http://mediagong.jp/?p=12519)が、簡単におさらいしておくと、

  1. 芸人体当たりシミュレーション
  2. 中学イケてない芸人高校編
  3. ビビリ-1グランプリ

という企画の3本立てである。

今回放映されたのは、この3本の企画で収録された映像のうち「本編で使われなかった部分」ということになる。この手の回は、よく言うと「未公開映像集」ということになるが、悪く言うと「本編で使われなかった残り」ということになる。

そして、実際の場合は、「未公開映像集」と銘打ってはいても、本来「残りや余り」にしか過ぎないことを糊塗するために実態から離れた宣伝文句だけをぶち上げている場合も多い。

しかしながら、今回の「アメトーーク」では「未公開映像集」などという美辞麗句を使わず、「延長戦」という言い方をしていたため、本編よりは面白くなさそうだというニュアンスがきちんと伝わってくる。その点は、素直に評価したい。

さて、肝腎の内容は、ここまで記した通りに推移し、本編を超えることはなかった。そのため、特に追加で言うことはない。一つだけ言うとすれば、芸人体当たりシミュレーションで行われていた全員で「足つぼ大縄跳び」である

これだけ、他のリアクション芸と異なり(司会の「雨上がり決死隊」も含めて)芸人全員が一堂に会したスタジオで収録が行われていた。この形でやった方がリアクション芸を受けての芸人たちの即興の絡みがホットに展開されると思われるので、全ての収録をこの形でやったらどうだろうか。実際、文句を言う小宮(三四郎)とMCの絡みなどは十二分におもしろかった。

ここまでは「本編でカットされたものは本編で放映されたものよりはおもしろくない」という話だが、「アメトーーク」にはもう一つ特殊な事情がある。長時間のスペシャルでは、普段は深夜帯でやっているものをゴールデンに持ってくるので、下ネタ等に対する制約が増える。

そのため、今回放映された映像の中には、「おもしろくないから」ではなく、「ゴールデンでは放映できない下ネタだから」という理由で本編ではカットされたものが混じっているのである。この映像であれば、下ネタであるという点に目をつむれば、本編よりおもしろい可能性がある。

今回目立ったのは「中学イケてない芸人」での下ネタである。実際、川島(麒麟)が見た好きな娘の夢の話などは、筆者はかなり好きである。ただ、そもそも「中学イケてない」芸人はモテない中学生の劣情を面白おかしく話す部分がかなりの割合を占めると思われるので、ゴールデンにはあまり向いていない気がしたというのが正直なところである。

今度スペシャルをやる場合は、違う企画にした方がいいと考える。

 

【あわせて読みたい】

The following two tabs change content below.
高橋維新(たかはし・いしん)弁護士、コラム二スト。1987年、東京生まれ。2006年、東京大学法学部入学。2010年より「マヒ郎」のペンネームでファミ通町内会へ「ハガキ職人」として投稿を始める。現役ハガキ職人を続けながら、2012年に司法試験合格。2013年、弁護士登録(函館弁護士会)。ファミ通町内会長(第5代)。