<東京ディズニーランド記事への投書(3)>長時間勤務キャストへの慰労は「パーク内で消費する商品」ばかり?

メディアゴン編集部
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メディアゴン編集部に次のような便りが届いた。10月29日に配信した「<TDL現役キャストが直言>意外?東京ディズニーリゾートの従業員不足が死亡事故の原因」(http://mediagong.jp/?p=13033)という記事に対するリアクションである。
以下の投書はメールではなく、編集部宛に封書で届いた。真偽の判断は読者にお任せするとして、非常に長文の書面であったため、3回に分けて全文掲載する「その3」である。(その1はhttp://mediagong.jp/?p=13179、その2はhttp://mediagong.jp/?p=13271
***<以下、投書(その3)>***
 
「ファイブスターパーティー」や「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」のようなキャスト専用のイベントの開催以外にも、キャストには労働時間数に応じて、パークチケットが配布されたり、年末にはオリジナルのカレンダーが配布されたりします。
特に長い時間を働いているキャスト(7000時間以上の勤務者)には、パークで使えるギフトカードが配布されます。
お分かりかと思いますが、キャストに配布される慰労品はすべて社内で消費できるものばかりです。こういったところでも、弊社がいかにして人件費を掛けず、社内の商品をばらまいてキャストにとどまってもらうか、四苦八苦していることがわかります。とにかく必死に経費を削減しています。
一般的にも同じことが言えると思いますが、弊社は経費を削減することが美化され、それを目的とした会社経営が基本となってしまっています。
さらに、大型アトラクションは滅多なことがない限り導入されなくなり、ジャングルクルーズやスターツアーズ、マーメイドラグーンシアターなど、ここ最近は安上がりの施設のリニューアルでごまかして、毎年同じスペシャルイベントを繰り返し開催し、入場者数確保に励んでいます。
いかに少ない経費で客を呼び込むか、それありきの運営になってしまっているのです。
その流れが、従業員(キャスト)への扱いにも直結しており、どんなに優秀なアルバイトキャストがいたとしても、彼らを評価・優遇することなく、「アルバイトはアルバイト」の扱いを貫いているのが現状です。
一つ擁護するのであれば、弊社のキャストはいわゆるブラック企業で見られる未払い残業や、パワーハラスメントを強いられていることは私が知る限りないと思います。さらにはゲストのためにと純粋な精神で頑張るキャストと同じく、彼らを守り一緒に頑張る正社員、契約社員も多くいます。
ただ、会社の上層部の考え自体が「人を大事にしない」「経費削減」傾向にあるので、いくら下っ端の社員が頑張ったところで、キャストに恩恵を与えることができないのです。
今回TDSで起こった事故も、安月給で大きな仕事を任せてしまうという弊社の企業体質に大きな問題があると私は思っています。
人を大切にしない経営理念で、会社の利益ばかりに赴きを置くこの会社で起きた先日の事故はまさに「人災」であると思います。
表面上は夢と魔法の世界、と締麗ごとを謳っている事業ですが、本質は違います。いかに会社のイメージをよくアピールし、低予算で運営し、安い人件費でキャストに働いてもらうか。キャストはそれでも働きたいと言ってくれるので、会社は彼らに甘えているだけなのです。
社会的に物価が上がり、ますます生活しづらくなってきている昨今の社会環境で、会社の底辺にいるアルバイトキャストは四苦八苦しているのです。
弊社が、いかに貢献している従業員を大切にし、公平な評価や対価を与えることで、安全で働きやすい企業になってくれることに期待しつつ、今回のお便りを締めさせていただきたいと思います。
***以上、編集部への手紙おわり***
 
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