<国民的スターの妻というリスク>清原亜希プロデュースブランドの立ち上げをどう見るか


矩子幸平[ライター]

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清原和博容疑者の元妻で、モデルの清原亜希氏が「EFFE BEAMS」とのコラボによるファッションブランド「AK+1 by EFFE BEAMS」を立ち上げるという。

この話題自体は、清原容疑者の逮捕前から既に流通していたので、話題性を当て込んで即席で作られた類のものではない。清原容疑者と離婚した後、名門私立学校に通う2人の息子を抱える亜希氏が、清原依存から離れ「ファッション業界人」として、自らの独立事業の第一弾として進めていた企画だろう。

3月17日に発売記念の販促イベントが都内で開催されるが、清原容疑者逮捕後に亜希氏が公に出る最初のイベントだけに、にわかに話題になっている。抽選・招待制のイベントだが、会場後方からは誰でも観覧できるようなので、マスコミだけでなく、野次馬も殺到するだろう。

そういう意味では、新ブランドの広報にはまたとないチャンスであろうが、それを売り上げやブランドイメージ向上につなげるのは、極めて難しいようにも思える。

2月3日の現行犯逮捕後に続々と出てきた清原容疑者の、質・量・頻度のすべてにおいて想像を超える薬物乱用の実態と、ブラックすぎる人間関係が明るみに出るに従い、「清原ブランド」への悪印象は日々加速・増幅している。

それに伴い、亜希氏のモデルとしての仕事、ひいては「清原姓」を名乗る彼女のイメージにも少なからぬダメージを与えていると言われる。様々な理由があるにせよ、離婚後もモデルとして「清原姓」名乗り続けたことが完全に裏目に出たかたちだ。

本来、清原容疑者との離婚後の「独立した清原亜希」の新規ビジネス、ブランディングとして立ち上げるはずだったであろう「AK+1」。しかし、清原容疑者をめぐる話題があまりに大きくなりすぎているため、「AK+1」への関心というよりも、元妻への野次馬的、パパラッチ的な興味ばかりが先行してしまうことは不可避だ。

その結果、この「話題性」を、洗練さや上品さが求められる「AK+1」のブランディングに繋げて行くのは難しいように思う。亜希氏の熱心なファン層はさておき、一般消費としては「清原姓」を名乗り続けているデメリットは大きい。

もちろん、亜希氏に想定されるイメージの悪化は、単に「清原姓」を名乗っていることだけとは限らない。

まず、清原容疑者の覚せい剤使用量を含めた「薬物犯罪としてのイパクト」が大きすぎる。一部報道では、150回分(約5グラム)の覚せい剤を一ヶ月で使いきったとか、宿泊したホテルから常習者の7倍の覚せい剤反応が検出されたなど、想像を絶する乱用も報告されている。

そうなると自ずと亜希氏と清原容疑者との関わりにも注目があつまる。

今は離婚したとはいえ、そこまで重症になった夫・清原容疑者を止めることができなかった道義的な責任を亜希氏に対して抱く人も少なくないだろう。ここまで重症であれば、妻として自ら警察に通報する、という選択肢もあったはずだ。薬物中毒者の家族が警察に通報して逮捕、という事例は少なくない。

もちろん、清原容疑者をそこまでの覚せい剤中毒へと追い込んだ要因を、事実や実態とは無関係に、家庭の事情や環境、夫婦関係などと結びつけた連想もされてしまう。

40代の富裕層女性をターゲットにした、清原亜希氏のモデルとしてのポジションには、「賢母」「理想の母」というイメージが不可欠だ。元妻として、覚せい剤に溺れてゆく清原容疑者とどう接してきたのか、どのように対策をしてきたのか、あるには何もしてこなかったか・・・などなど、問われる要素は必然的に多くなってしまう。

少なくとも元妻として「知らぬ、存ぜぬ」や「家族は被害者」では通用しない、という現実。このあたりが亜希氏のイメージを悪化させたり、スポンサー企業がモデルとしての起用を敬遠させる要因にもなっているようにも思える。

国民的スーパースターの妻として成功することで受けるリスクの大きさを痛感させられる。

 

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矩子幸平

矩子幸平(かねこ・ゆきら)フリーライター。徳島県出身。早稲田大学第二文学部(思想・宗教系)を苦学してないにもかかわらず6年かけて卒業。編集プロダクションなどでの文筆労働・編集労働に従事後、フリー。ライトな記事からヘビーなテーマまで幅広く執筆することがモットー。