<「イッテQ!」ヤラセ疑惑>テレビで嘘はやってはいけない


高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事]

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「これは本当なのだろうなあ」と思って見ている人ひとりでもいるかぎり、テレビで嘘をやるのは許されない。

筆者はむかし、「びっくり日本新記録」(よみうりテレビ・1975〜1985)という番組で、自転車で一本橋をわたる競技をやったことがある。一本橋は泥田の上に建設されたため、転落して真っ黒になるになる顔は笑えた。43年も前の話だから、ラオスの人々はこれを取り入れて、自分たちの「橋祭り」をもっと盛り上げようとしたのかも知れない。

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筆者は放送作家として、「痛快なりゆき番組・風雲!たけし城」(TBS・1986〜1989)という番組を立ち上げた。今もフォーマットが海外に販売され、DVDも売れるという奇跡の番組だ。そこでやったアトラクション「竜神池」は、石の小島をわたる競技だ。小島はバネだけで留めてあるものであるので、その石を踏めば落ちる。

「ジブラルタル海峡」は一本橋をわたる。その選手にバレーボールマシンから発射される球が容赦なく襲う。落ちれば当然ケガをした。医者のスタンバイは必須の番組だった。

こちらは32年も前の番組だが、DVDはアジア全域で売れているので、ラオスの人も伝統祭り「橋祭り」の要素に加えたくなったのかも知れない。

「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ)の番組事情は当然筆者にわからない。しかし、テレビで嘘はだめだ。嘘を重ねると、もう短いテレビの寿命がさらに縮まるだろう。

 

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