<森友問題で大逆転?> 安倍政権が大喜びする新データ出現!?の大ニュース

両角敏明[元テレビプロデューサー]

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超弩級のニュースのはずです。ですが、あまりメディアは取り上げていません。1月17日、野党議員が大阪で森友問題についての現地調査を実施しました。籠池泰典・学園前理事長に話を聞いたほか、施工業者である「藤原工業」の事務所や問題の国有地を回り、同社社長からも聞き取りを行いました。

あまり注目されていませんが、この時に藤原工業の社長は実に重大な発言をしています。


朝日デジタルによれば、藤原工業の社長は野党議員団に対し、

『弁護士と相談して、関連するデータを出してもいい』

さらにその後、報道陣に対しては、

『うちが出した資料を見てもらえば、確実に深いところに、ゴミはある』

と語ったと伝えられています。ふたつの発言を合わせれば、施工業者である藤原工業が「確実に深いところにゴミはあるというデータを出してもいい」と言っていると受け取れます。森友問題に関心をお持ちの方なら、これまでにない極めて重大な発言だと即座にお感じになるのではないでしょうか。

これまで国は、地下3メートル以深に新たな大量のゴミが発見されたことを大幅値引きの根拠としながら、実際にゴミが存在するという客観的証拠を示すことが出来ませんでした。会計検査院報告でも、

「深度3.8mについて、廃棄物混合土を確認していることの妥当性を確認することができず、(中略)深度9.9mを用いる根拠について確認することができないこと、(中略)廃棄物混合土の深度については、十分な根拠が確認できないものとなっている。」

と、国側の主張はほぼ全否定されています。ところが、施工業者である藤原工業が、「確実に深いところにゴミがあるとわかるデータ」を出してもいい、と言い出したのです。もしこの「藤原データ」が国側が主張する深部のゴミの存在を証明するものなら、国の値引きに合理的な根拠を与え、長く大騒ぎを続けた8億円の不当値引き問題に決着がつくような話です。

決裁文書改竄や安倍昭恵夫人の関与などの事実解明は残るものの、森友問題は安倍さんの都合の良い方向で事実上の収束をすることになります。ひょっとすると安倍政権は、これで厚労省の勤労統計問題を吹っ飛ばし、参院選も勝利して憲法改訂へ突き進むなんてことすら起きかねない、安倍さんにとっては神風的データかもしれないのです。

【参考】<森友文書改ざん問題>改ざん前文書に見る近畿財務局の叫び

それほどの重大ニュースなのですが、テレビはほとんど扱わず、新聞なども野党の現地ヒアリングで、籠池氏が小学校校舎の棟上げ式に昭恵夫人から「祝電をいただいた」という新事実を語ったと伝えるのが中心です。確かに、メディアが大きく扱うには藤原工業社長の発言はいまひとつ力強さに欠けるものがあります。しかも政府側の主張を裏付けるような発言の一方で、これまでの政府側の説明根拠を否定するような発言もしています。

国は藤原工業が撮影した21枚の写真を地下3メートルより深いところにゴミがある根拠として国会で答弁してきました。この写真は国にとってほとんど唯一と言っていいような、具体的な説明道具でした。一方で野党はこの写真について、不鮮明であり、説明に虚偽があるとし、鮮明なものの再提出を求めてきました。ところが国は2ヶ月以上も社長と連絡が取れないなどという言い訳までして逃げ回り、結局要求に応じなかった曰わくのある写真です。

今回、社長はこの写真について、「経験の浅い従業員が撮影した」とし、「どの程度ゴミがあるか把握するための写真」で、「深さはまったく意識していなかった」。「何か資料を出せと国土交通省から言われ、従業員がいい加減に作った。自分としてそれほど重きを置いている資料ではない」とまで語っています。社長は野党議員に向かって、「あの写真はいい加減なものです」と自ら証言しているのですから、なんとまあ国交省も国会も見くびられたものです。

何よりも、もし藤原工業にそんな「確実に深いところにゴミがあるとわかるデータ」があったのなら、国はいい加減な写真よりもこちらのデータの方の提出を求めれば良かったはずですし、藤原工業も国土交通省から何か資料を出せと求められた時にはこのデータを出せば良かったはずなのですが、なんとも解せない話ではあります。

結局のところ、「国が国会で説明した写真はいい加減だけど、深部にゴミがあることを示すデータはある」と工事の当事者が語ったというニュースですから、安倍政府も早急にこの「藤原データ」を入手して国民に説明しないと、野党によっていい加減な写真の話ばかりが喧伝されることになります。

今もって国民の7割が納得していない森友問題の決着はとびきりの大ニュースのはずであり、安倍政権の今後にも大きな影響を及ぼしますから、この「藤原データ」の真実性はとても重要です。「藤原データ」の早急な公開を期待しています。

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