<日本は医療を売る国になるべきだ>胃がん・大腸がん・肝がんなどの手術で世界のトップを走る日本


松井宏夫[医療ジャーナリスト]

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東北地方の復興支援を目的に、東北医科薬科大が2016年春に開設されることが8月28日に決定した。

母体は東北薬科大である。ぎりぎりまで宮城県が目指す宮城県立医科大もしくは宮城大医学部が強いといわれていただけに、驚いた人も多かった。それはそれとして、これで東北地方に根を置いて働く医師の誕生も少しは増えるはずである。

ただ、医学部の定員が増えたり、医学部が新設されたりすると必ず“医師過剰”の声が上がる。その良い例が弁護士だ!と声が上がる。だが、私はもっともっと医師は増やすべきと考えている。

ほとんど寝る時間もなく、どちらかというとブラック企業といわれそうな施設で働き、自殺した医師も少なくない。介護施設にも医師は必要。まだまだ医師は不足している。

それを改善するだけではなく、日本は医療を世界に売る国になるべきである。がんの手術では胃がん、大腸がん、肝がんなど多くの手術で世界のトップを走る。世界から患者を受け入れ、さらに世界へ医療指導に出向き、世界の医療に貢献しなければならない。

「世界を席巻する日本の医療産業」といわれるくらいになるべきで、そのために、医学部、医科大はもっと増やしていくべきなのである。

もちろん、質を落としてはならないことはいうまでもない。

 

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松井宏夫(まつい・ひろお) 医学ジャーナリスト 1951年 富山県生まれ。中央大学卒。日本ドキュメントフィルム助監督、『週刊サンケイ』を経てフリーに。最先端医療やがん医療を精力的に取材。名医本のパイオニア。日本医学ジャーナリスト協会幹事、東邦大学医学部客員教授。最新刊に『がんと闘う!名医と最新治療』(主婦と生活社)。著書多数。