<任天堂ゲームセミナー>未来のゲームクリエイターの作品には意外な名(迷)作も?①「ポッポハンター」

デジタル・IT

八坂亮[ゲームクリエイター]

 
「任天堂ゲームセミナー」という物をご存じだろうか?
これは、任天堂が開催している学生向けのゲーム開発体験セミナーで、約一年間、プロに直接指導されながらゲームを作りあげるカリキュラムです。ちなみに、ここで作られたゲームは一般に公開されており、昨年度「任天堂ゲームセミナー2013」で開発されたゲームも現在WiiUで配信中。
…とのことなのでモチロン遊んでみました。
◆独特すぎるプレイスタイル『ポッポハンター』
まず、紹介するのは「ポッポハンター」。その名の通り、ハトを捕まえるゲーム。たぶん、ハトを捕まえる行為を題材にしたゲームは世界初ではないでしょうか。
このゲームの面白い処は独特すぎるプレイスタイル。まず、Wiiリモコンを両手に構える!(片方はヌンチャクでも可)そして、自分はイスに腰かけ、WiiUゲームパッドは自分の足元に置く!という独特すぎるスタイルが故、遊ぶまでの敷居は非常に高いですが、遊んでみると、このスタイルに意味があることがわかります。
ゲームの内容はかなりシンプルな誘導ゲーム。まず、Wiiリモコンを振って、画面内をウロウロしているハトめがけてパンを投げ、うま~く自分の近くに誘導していきます。自分の近くまで誘導できると、足元のWiiUゲームパッドにハトが移動。足元でパンをついばむハトが、隙を見せたタイミングで両手に構えたWiiリモコンを同時に振ると見事にハト捕獲成功!と、なります。
もうご理解頂けたかもしれませんが、先ほどのプレイスタイルはゲーム中の行動と完全にリンクするようになっており、あたかも本当に眼前のハトを捕まえているような感覚になれます。まさに新感覚!前例の無い遊び方なので遊んでいてワクワクしました。
また、ゲームのビジュアルやキャラクターにも学生らしい自由なセンスを感じ、すっかり大人になってしまった自分の目には非常に魅力的に映りました。こういう独特なスタイルが打ち出せるのも「学生作品」の良さですね。社会に出てもこのセンスとチャレンジ精神を持ってゲーム開発を続けてほしいものです。
 
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