<あるある晩餐会>美人過ぎない議員・水野ゆうきが女性政治家の内情を暴露

エンタメ・芸能

武山雅樹[フリーライター]
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豊田真由子衆院議員の暴言・暴行、蓮舫民進党代表の二重国籍問題に加え、元SPEEDの今井絵理子参院議員の不倫スキャンダル・・・と女性議員の不祥事が絶えない。
そんな中、8月12日にテレビ朝日系「あるある晩餐会」では、女性地方議員の知られざる私生活や議会での苦労話(?)に焦点を当てた番組が放送された。香ばしい女性議員が乱発されている時節柄を考えるとなかなかに「旬」なテーマだ。
女性議員といえば、ルックスや前職などが話題の中心になることは少なくない。今回の放送でも8名の女性政治家が出演したが、その中でも年齢も若く、いわゆる美人議員と言われる元モデルの伊藤良夏大阪市議(大阪維新)、18歳で結婚した長島有里逗子市議(民進党)、民放キー局の報道出身・水野ゆうき千葉県議(無所属)の3人がフォーカスされた。
3人のなかでも特に強烈なキャラクターで存在感を放ったのが無所属の千葉県議会議員(我孫子市選出)・水野ゆうき議員だろう。
司会の今田耕司や指原莉乃からの果敢なイジりをスムーズに笑いに変えて対応してしまう水野議員の力量はテレビ局出身ならでは。恋愛や仕事のストレスなどのプライベートな話題についても、自虐ネタを織り交ぜ、議員の身分に配慮したギリギリのトークを展開した。
指原から「水野さんがしゃべりすぎで他の議員さん、ムカついてませんか?」と言われてしまうほどだ。良く言えば「喋りなれた絶妙な話術で『ひな壇』を沸かせる政治家」であり、悪く言えば「プライドが異様に高い日本の女性議員の中では珍しい芸人タイプの政治家」とでも言えようか(いずれも褒め言葉です)。
【参考】<女性議員の「おしゃれ」の是非>女性政治家が「女性らしく」振舞うことは許されるか?https://mediagong.jp/?p=16242
そんな水野議員であるが、政治家としては3万3000人いる地方政治家の中では異端児として知られている。地方議会のなかでも、特に都道府県議会選挙で当選するためには組織票が重要だ。政党の公認や推薦がなければ勝つことが難しいと言われており、出馬の際には政党や団体・組織などからの支援を取り付けるのが大前提となる。だが、水野議員は政党・組織から一切公認も推薦も受けずに無所属で県議にまで勝ちあがった異例の存在として度々報道されている。
番組では水野議員の一日に密着し、駅頭やポスター貼り、SNSで一日50件を超える相談や要望に返信をするなど、地元我孫子市におけるドブ板活動と腐女子な私生活が紹介された。
買うものによっては批判の対象となるために誤解を受けそうなものは選挙区外のコンビニにまで行くなど、選挙で選ばれた政治家としての気の遣いようは筋金入り。必要があったとしても、山口組の分裂特集が組まれた「実話誌」や競馬新聞などは買いづらいだろう(そういうものは買わないだろうが)。
帰宅後にジャージ姿で一人カップ麺をすする水野議員の悲しすぎる節約生活も紹介された。この様子を見たスタジオの芸能人たちは「絶対に議員になりたくない」などとコメント。
そんな節約生活は、私生活だけでなく政治家としても徹底しているようで、何かと話題になる「政務活動費」も節約分を自主的に約174万円も返還している。政務活動費を使い切る政治家が多いなかで、こちらも異例のことである。
セクハラヤジ問題や働かない若手議員など、地方議会における問題点について無所属ならではの歯に衣着せぬ発言が度々マスコミに取り上げられている水野議員。ハッキリと物申す政治手法は賛否両論を呼ぶ、ある意味お騒がせ議員の一人でもある。しかし、そんな偽りのない姿こそ、有権者にとっては関心を持つことができる政治家としての魅力なのだろう。
得てして女性は女性に厳しい。有権者は「美人過ぎる議員」「タレント議員」には食傷気味の感がある。決して美人とは言いない女性政治家を「美人すぎる議員」と囃し立てる風潮と、それを臆面もなく受け入れる白々しい「普通の女性政治家」に違和感を覚えることも多い。
番組内で自身を「美人ではないことは鏡があるからわかっている」と言い切り、大久保佳代子から「確かに美人すぎない」と言われた水野議員。一見自虐に見えるこの感覚こそが、政治家としては正常であり、重要なのだ。
 
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