今のテレビは、「情報」を扱わなければ視聴率が取れない。
小笠原英樹[構成作家]執筆記事
今のテレビは、「情報」を扱わなければ視聴率が取れない。と制作現場で良く言われます。
- 「情報」は古くないか?
- その「情報」はおもしろいのか。
「情報」を上手に扱うことのできるテレビ局はいい感じになっています。わかっているテレビマンは、劇作家・井上ひさしさん(放送作家でもありました)の言葉を皆、肝に銘じています。
- 「むずかしいことをやさしく。やさしいことをふかく。ふかいことをおもしろく。」
みんなが見るテレビですからこれは大切なことです、私もいつも心がけていますがついつい、深く&おもしろくというところでうまくいきません。
私は放送作家として、テレビを見て「へえ」と思ったことをよくメモしています。当然かもしれませんが、私も含め、テレビマンはテレビをよく見ますので、さまざまなメモが書かれています。
さて、そんな私の最近のメモを見ると、こんなことが書いてあります。
- 国内のシングルマザー124万人
- そのうちの8割が年収110万以下
- 顔を出して取材を受けているのに名前は仮名
- 保育士の資格をとるための専門学校の3年間の学費は380万円
- 茨城県の土浦には出産前に施設に入り、共同生活
- そこで産んだ子をそのまま養子に出すためのNPOがある
- そのNPOの人はどうやって暮らしを立てているのだろう
- ジャイアンツ菅野智之投手はアリゾナで自主トレをした
- MXテレビの『5時に夢中』で板東英二さんが、やっぱりお金は大事というコーナーをやっていた
- さすがに増毛の話はしなかった
私はこんなことに「へえ〜」と思っていたのかと、「へえぇ」と思ってしまう。テレビの情報はどんどん上書きされていくのだな。
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