安倍暴政支える「あべさまのNHK」偏向『日曜討論』 -植草一秀


植草一秀[経済評論家]

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安倍政治「真・三本の矢」は戦争・弾圧・搾取である。これはTPP反対の国会前行動でかむろてつ氏が述べた言葉だ。戦争と搾取を推進しているのは誰か。戦争と搾取を推進しているのは強欲巨大資本=ハゲタカである。

1%勢力と言い換えてもいい。1%が1%の意思に沿う政治を実現する上で、何よりも邪魔な存在は99%勢力である。

民主主義と言い換えてもいい。「資本主義対民主主義」「グローバリズム対デモクラシー」が現代政治の基本対立図式である。

「デモクラシー」は20世紀以降、確立された価値であるから、「デモクラシー」の対極に「グローバリズム」=「資本主義」が位置付けられるのは、いかにも見栄えが良くない。そこで、彼らは、最近、「デモクラシー」という表現を使わない。「デモクラシー」を「ポピュリズム」という言葉に置き換えて、「デモクラシー」の力の台頭を牽制している。

戦争と搾取は1%勢力=ハゲタカ=強欲巨大資本の基本戦略である。このハゲタカ勢力にとっての最大の天敵が民主主義=デモクラシーなのだ。したがって、1%勢力=ハゲタカ=強欲巨大資本は、戦争と搾取を推進するために民主主義=デモクラシーの力を封殺しなければならなくなる。それが「弾圧」の目的だ。

「民主主義」=「デモクラシー」が機能することを封殺する。安倍政権は文字通り、ハゲタカの意向に沿う政治運営を展開している。日本は第2次大戦で敗北した。日本の戦争責任者は断罪された。

ところが、その戦争責任者の一部が無罪放免された。無罪放免は米国の手先になることと引き換えの措置であったと考えられる。その系譜に位置する日本の為政者が吉田茂であり、岸信介である。

吉田茂は戦争責任を回避したが、マッカーサー元帥に対する猛烈な贈答作戦の結果として公職追放などの措置を免れたと見られている。民主主義を機能させないこと。これが、1%勢力の至上命題である。民主主義を封殺するための方策が五つある。

拙著『「国富」喪失』(詩想社新書:https://goo.gl/s3NidA)に詳述したので、ぜひご高覧賜りたいが、教育、洗脳、弾圧、堕落、買収の五つである。上掲書はkindle版の提供も開始されたので、ぜひご活用いただきたい。

現代政治において、もっとも重大な影響を与えているのが、情報操作である。マスメディアとネット情報を支配し、人々の判断を特定の方向に誘導するのである。政治権力の敵対者に対しては人物破壊を試みるが、さらに「共謀罪」を積極活用して弾圧を強めてくることが予想される。

マスメディア支配の最大の力点はNHK支配である。NHKの「日曜討論」が、本来は与野党論議の主要なメディア番組であった。ところが、そのNHK日曜討論の歪みが拡大したまま、正常化しない。

このことを国会で大きく取り上げるべきである。

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植草一秀(うえくさ・かずひで) 1960年、東京生まれ。経済評論家(日本経済論、金融論、経済政策論)。東京大学卒業後、野村総合研究所、大蔵省財政金融研究所研究官、京都大学経済研究所助教授、野村総合研究所主席エコノミスト、早稲田大学大学院公共経営研究科教授、名古屋商科大学客員教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役社長。