佐川宣寿証人喚問の「茶番」を楽しむ新アイディア?

政治経済

保科省吾[コラムニスト]
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学校法人「森友学園」との国有地取引に関する決裁文書の改ざん当時、財務省理財局長だった佐川宣寿氏が3月27日の衆参予算委員会での証人喚問で、「刑事訴追の恐れ」を理由に、証言を拒否したのは約50回。
与党も野党もこの状態は織り込み済みだというからとんだ茶番である。
ところで、「茶番」とは「『茶番狂言』の略で、ありふれたものを材料として、しぐさで、こっけいな事を演ずる座興。比喩的に、ばからしい、底の見えすいた物事」のことである。
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どうせ茶番なら、こんな質問をすればどうだっただろう、少しは見せ物になったかも知れない。
質問「佐川さんは国家公務員になって、大蔵省に入ったばかりの青年の頃、青雲の志を抱いて思います。どんな国家公務員になろうと思っていたのですか?」
質問「佐川さんは、森友学園と国有地の売却交渉を進めていた時の理財局長だった迫田英典氏の後任として、国税庁長官になりましたが、その辞令を受けた瞬間どう思いましたか?」
質問「お母様や、あなたをかわいがって育ててくれたおばあさまは、今のあなたを見てどう思っていると思いますか?」
質問「『このままでは自分1人の責任にされてしまう』『冷たい』『勝手にやったのではなく財務省からの指示があった』などのメモを遺して、今月7日に近畿財務局の男性職員が自殺しましたが、あなたはこの職員に『嘘つき』と言えますか?」

質問「麻生財務相は、財務省が改ざんを認めた今月12日。記者団の取材に応じた際に『佐川の答弁に合わせて書き換えたというのが事実』『最終責任者は(当時の)理財局長である佐川ということになると思う』とあなたをを呼び捨てにしていたが、また、国会答弁でも呼び捨てにしていました。呼び捨てにされてあなたはどう思いましたか?」
質問「お父さんが亡くなって、あなたの大学の学費はお兄さん達が負担してくれたそうですね……」
別の議員「(質問者の発言を止めて)もういいじゃないですか……。佐川さん、ふるさとの福島でも、そろそろ桜の咲く季節じゃないでしょうかね。今年は花の咲くのが早いそうですね。まあ、カツ丼でも食べて一息入れませんか、おいお茶」
茶番としては、こういうのが見たかったなあ。
 
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