<キャスターの役割?>「ニュースウオッチ9」もっともらしいが何も言ってない桑子真帆のコメント

社会・メディア

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事]

***

ニュースや情報番組には、放送の時間を埋めるためにコメンテイターと言う職業の人が登場する。元々コメンテイターは、VTR情報に新たな情報を付け加える、あるいは、VTR情報に違った視点からの見方を提供する、などの役割であった。印象だけで感想を言う人は必要なかった。

ところが、いつの間にかそれは形骸化して、時間の埋め草として、起用するのが主な使用法となって、あきれかえるほどのコメントが乱発されることとなった。的を射ていないコメントは様々な種類があるが、罪深いのは「もっともらしいだけで結局何も言っていないコメント」である。

【参考】NHK『チコちゃんに叱られる!』ネタ選びミスは番組生命を縮める

最近はキャスターがコメントを言う番組も増えたが、そのキャスターには「もっともらしいだけで結局何も言っていないコメント」が多い。たとえば9月14日放送の『ニュースウオッチ9』の桑子真帆キャスター。

日本人イグ・ノーベル賞(「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられるノーベル賞パロディ。今回は座って大腸の内視鏡検査法の研究が受賞)を12年連続で受賞したニュースを受けて・・・

桑子真帆「(概要)イグ・ノーベル賞の遊び心やユーモアがその先の科学への興味、発展につながっていけばいいと思います」

「もっともらしいだけで何も言っていない」もしくはイグ・ノーベル賞元々の企画意図を繰り返しただけ。ただし、お断りしておくが、本稿執筆時に目に付いたのが桑子真帆キャスターだっただけで、日テレ、TBS、フジ、テレ朝、テレ東。他のニュースでも似たようなものである。

【あわせて読みたい】