<プロが断言!このゲームが面白い>歴代最高のアトラクション感『マリオカート8』


八坂亮[ゲームクエリエイター]

 

お……面白い!めっちゃ面白い!!
面白すぎて、ちょっと悔しい。久々にゲームを遊んで衝撃を受けました。「何が?」って、先日発売したWiiU用ゲーム『マリオカート8』です。『マリオカート』といえば、任天堂タイトルの中でも屈指の人気を誇るレースゲーム。これを機に、WiiUと一緒に買おうか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

今回は、そんな絶賛お悩み中な方々の背中を、少しだけ押しちゃおうと思います。ハッキリ言って、本体と一緒に買っても後悔しない一本である事は間違いなし!

■シリーズ屈指の“アトラクション感”

今作のイチオシポイントはマリオ達が走るコースです。『マリオカート』といえば、走るだけで楽しいバラエティ豊かなコースが売りの一つです。今作でもそれは健在で、更に洗練されているよう感じました。とにかく、一つ一つのコースが良くできており、勝負そっちのけでドライブを楽しめます。

まず、次から次へと新しい景色やハプニングが視界に飛び込むのが良いです。「こんなところを走るの!?」という突飛な舞台設定や、コース背景の置物ひとつひとつが密度高く設置されている事も相まって、走りながら眺めるだけでも十分楽しめます。さながら、テーマパークのライド型アトラクションです。このあたりが魅力的に感じるのは、ハードの進化や、今までのシリーズで積み上げてきたノウハウが凝縮された結果だろうと感じました。「さすが」の一言です。

また、前作で導入された「空を飛ぶ」「水に潜る」は今作にも引き続き採用されています。それに加え、今作では一部の壁や天井を走れるようになりました。陸、海、空、壁、天井……もはや何でもアリですな。しかし、この「壁や天井を走る」が前述のアトラクション感をうまくアシストしています。全く当たり前なのですが、壁や天井を走っている時の景色は逆さまだったり横を向いていたり、日常ではなかなか見られない視界ですよね。

コースによってはジェットコースターで下るような視界もなったりして、迫力ある視界でレースを楽しめる上手な仕掛けになっていると思います。ただし、一部のコースでは変化を感じづらく、まだまだ改良の余地がありそう。

この辺、次回作でどうなるのかコッソリ期待です。しかし、レースゲームは飽きずに気持ち良く走れるコース作りが肝心だと思っていましたが、ここまで完成度の高いコースを見せられると感動してしまいますね。いやはや、勉強させていただきました。

■レースはいつもの『マリオカート』。しかし…

さて、肝心のゲームの中身はというと、いい意味でも悪い意味でも今までのマリオカートと全く同じです。安心のクオリティと言っていいと思います。今までのマリオカートを楽しんできた方なら問題なく今作も楽しめるはずです。しかし、「悪い意味で」と書かせて頂いたのはゲーム自体に大きな変化が無いので、マンネリを感じている人にとって刺激の強い物にはなり得ない点。ここ、実は気になってます。

今はいいかもしれないのですが、この先2本、3本と続いていく中で、少しずつゲームの中身にも手を入れていかないとマズイかなと。
楽しんでくれる人より、マンネリを感じる人の数が多くなる日が近付いている気がします。特に、ここ最近の任天堂タイトル全般的に大きな変化を取り込めているシリーズ物が少ないので、『マリオカート』に限らずここらが正念場かもしれませんね。個人的には、もっと相手を利用するような事も考えてもいいのかな?と思ってたりします。

■充実の一本

さて、ここまで書いてきたように、今作は「今までのマリオカート」+「アトラクション的なコース」で安心して遊べる一本だと思います。この他にも「オンライン対戦」「ハイライト動画」等、一人でもみんなでも、そして後ろで見ている人も、まとめて楽しめる内容が盛りだくさん。今年の夏も暑いみたいですし、夏休みは涼しい部屋でマリオカート!なんていかがでしょうか。

 

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八坂亮

八坂亮(やさか・りょう) ゲームクリエイター 1986年、大分県生まれ。大手ゲームメイカーにて、家庭用のゲームソフト開発を行う傍ら、『らくがきラボ』名義でスマホ向けゲームも開発にも従事。一人でも多く人に「ゲームが楽しい」と感じてもらえるよう日々精力的に活動中。