<今から待たれる「『検証』の検証」>イスラム過激派による日本人殺害事件の「政府内の検証」はヤラセ


山口道宏[ジャーナリスト]

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報道によれば、「日本人人質 政府 近く対応検証」であるという。イスラム過激派による日本人殺害事件の「事後検証」を開始するというが、これはいささか変だ。

そもそも、今回の件で「政府内の検証」とは、いわば「原発事故を東電内で実施」するようなものだ。もはや「やらせ仕様」に他ならない。

特に、「政府内の検証」であれば、内外からも因果関係が取りざたされる「安倍首相の中東歴訪」との関係は「含めない可能性がある」と伝えられる。もはや検証には「第3者」、利害なき「第3国」がいいのかもしれない。

またこんな話も出ている。

検証は「政治家は対象外」であるというのだ。この「政治家」とは、どうやら安倍首相、菅官房長官、岸田外相、中山副外相の4人を指すらしい。また、公表内容も「国家秘密」もあるということから「限定的になる」という。

つまり、検証は官邸や関係省庁の事務方のみが「対象」になるというのだから、責任回避の「いいとこどり」も甚だしいと言わざるを得ない。むしろ、第三者やメディアによる「『検証』の検証」が今から待たれる。

当事者責任はいずこへ。

「私が判断する」が常套句の安倍総理や、連日の記者発表に臨んでいた菅官房長官はいったいなんだったのか。まさか、「私は(官僚の書いた)メモを読んだだけ」というのか。日本人2人、死んでいるのである。

 

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山口道宏

山口道宏(やまぐち・みちひろ) ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長