<もはやイジメ?>稲田防衛相は1秒でも早くクビにしてあげるべき
両角敏明[テレビディレクター/プロデューサー]
***
稲田防衛大臣がまたやらかしたようです。自衛隊が九州北部豪雨の捜索救助にあたっていた7月6日昼、政務3役が1人もいなくなる状況で稲田防衛相が外出した問題に、BSフジ「プライムニュース」に出演した長島昭久元防衛副大臣は、
「現場が悪くなっている状況で考えられない。(選挙応援発言よりも)はるかに重大な問題」
とあきれた。同席の石破茂元防衛大臣も、
「あり得ない話ですね」
と切り捨てました。
稲田氏の問題発言や問題行動の数々はあらためて書くまでもないでしょう。森友問題では記憶力に、教育勅語発言では日本語の読解力に大きな疑問符がつきました。ピンヒールで自衛艦に乗るなど非常識な振る舞いの数々も指摘されています。
石破氏によれば稲田氏は防衛族でもなく、もともと防衛に興味や愛情がなかった方だそうです。要は防衛にはど素人で、ど素人でありながら日本の核武装化に言及したこともある方です。そんな稲田氏を防衛大臣に抜擢したのは安倍総理です。評論家によれば稲田氏が将来総理大臣になる時のためのお勉強なのだそうです。
高市早苗氏、丸川珠代氏、山谷えり子氏など、安倍総理は極端な右姿勢を示す鼻っ柱の強そうな女性がお好きのようです。こうした方々は過去に問題発言を繰り返してきました。そんな中、依怙贔屓するかのように安倍さんが抜擢、重用してきたのが稲田朋美氏でした。
【参考】<稲田失言問題>罷免すべき防衛相をかばう首相とメディアの反応(https://mediagong.jp/?p=23291)
父親譲りの強い右より思想の持ち主ですが、政治家として、ましてや政府の要職をつとめるだけの資質については安倍さんのお目がね違いだったようで、もはや稲田防衛大臣はその存在そのものが大きなリスクになっています。
*いつミサイルを撃ってくるかも知れない北朝鮮情勢の中で、時の自衛隊指揮官がうつろな目の棒読みどド素人大臣なのは日本国民のリスクです。
*正常な判断能力とコミュニケーション能力のないシビリアンが唯一最大の実力組織のトップでいるのは自衛隊のリスクです。
*今も稲田防衛相のマイナスイメージが支持率を押し下げており、次に問題行動があれば自民党、安倍政権にとっては致命傷になりかねないリスクです。
*国民から資質を疑問視され、自分の言葉すら発することができず、国民の前にただ呆然と心折れた姿をさらすのは、再起を不可能にする稲田氏自身のリスクです。
「誤解」35連発、「厳粛受けとめ」5連発、うつろな目で中空を見つめ機械的に声を発するだけの防衛大臣の姿は国民をバカにしており、一方で、もはや悲惨な姿です。これ以上稲田氏に防衛大臣をつとめさせるのは残酷ではありませんか。
1秒でも早くクビにしてあげた方が、国民にも、自衛隊にも、政府・自民党にも、稲田氏自身にとっても、すべてのリスク回避になるはずです。任命責任追求を怖れて安倍さんや菅さんが心折れた稲田さんをクビ確実の内閣改造まで無理矢理引っ張ることが、結果として稲田さんをさらし者にしており、もはやこれは「イジメ」のような印象さえ湧いてきます。
筆者が今、テレビで視たくない3人の女性は、松居一代さん、豊田真由子センセイ、そして稲田朋美大臣。みんな、もうお腹いっぱい、ウンザリです。ネットにはお三方とも心折れていないという情報もありますが、もし稲田さんの心が折れていないとしたら、それこそ巨大なリスクです。
【あわせて読みたい】