ジャニーズ性加害解決=メディア正常化にむけ「ガーシーの功績」再確認を

社会・メディア

メディアゴン編集部

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1960年代から常に話題になり、数多く暴露本やゴシップとして話題となってきたジャニーズ事務所創業者・故ジャニー喜多川氏の性加害問題。これまでも何度となく話題や疑惑には上がってきたが、その度に「メディアの沈黙」が貫かれ、大きな問題として顕在化することはなかった。

しかしここにきて、被害者の元ジャニーズJr.たちの名前出し・顔出しの証言や告発によって、沈黙を貫いてきたテレビメディアも重い腰をあげ、報道しつつある。一方で、それでも巨大なコンテンツを持つジャニーズ事務所を敵に回すことはできないのだろう、曖昧な姿勢や、国際的な問題になってもなお、何食わぬ顔で出演させ続けるテレビ局にも批判が高まっている。

さて、今回のジャニーズ性加害問題が顕在化したことで、おそらく被害者救済や原因究明だけでなく、それを「共犯」として支えてきた日本の地上波メディアの構造的な問題へもメスが入ることになるだろう。

地上波メディアでの報道がなされる前から、どこよりも早くジャニーズ性加害問題について取り組んできた立花孝志氏率いる「NHKから国民も守る党」は、国会にテレビ局の社長を参考人として招致することも念頭に入れ、本格的な原因究明に着手すると自身のyoutube番組で宣言している。

半世紀にわたって沈黙が貫かれてきたにも関わらず、急速にジャニーズ性加害問題の顕在化したきっかけは言うまでもなく、ガーシーこと東谷義和前参議院議員が2022年11月にYoutube配信したカウアン・オカモト氏の実名での証言映像だろう。それを皮切りに、雑誌やネットメディアでの報道や情報が噴出を始め、それは、英BBC放送にも飛び火する。

英BBCで、2023年3月7日にドキュメンタリー番組「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」を放送されたことで、ジャニーズ性加害問題は外圧となって日本へと逆輸入されることになった。この番組はYoutubeなどでも無料配信されるなど世界的なリリースがなされたことからも、いかに国際的な関心と問題を孕んでいたのかがわかる。

そこからは雪崩をうったかのごとく被害者たちのよる証言を含めた性加害問題の一次情報が大量に噴出してゆき、それは国連人権理事会による調査にまで発展する。

ようは、ジャニーズ性加害問題は、単なる日本国内の都市伝説的なゴシップから、国際的な人権問題、性犯罪として認定され、日本政府や日本メディアが責任をもって問題究明に取り組み、解決をせねばならない「事件」となっていったわけである。

しかしながら、それでもなおジャニーズ事務所およびジャニーズタレントたちへの「忖度」は随所で見て取れる。

[参考]<ジャニーズ性加害問題>国連作業部会の救済要求に松野官房長官はスルー

たとえば、メディアと政府が一丸となって「駆逐」したガーシーこと東谷義和前参議院議員は、海外逃亡していたことが問題視はされたものの、事件としては「微罪」の範囲内であると言われている。それでも、あたかもテロリストか連続殺人鬼であるかの如き扱いで、連日報道していたことは記憶に新しい。

罪状や問題の社会的インパクトを考えれば、ガーシーよりも、ジャニー喜多川氏の方がはるかに重篤であるが、日本の地上波ではそうはなっていない。しかも、今回の問題を顕在化させた最大の貢献者は言うまでもなく、ガーシー前参議院議員であるはずだが、その政治家としての功績と貢献を報じるテレビメディアは皆無と言ってもよいだろう。

今回の問題では、日本芸能界での圧倒的な影響力を持つジャニー喜多川氏およびジャニーズ事務所への忖度が「メディアの沈黙」を常態化させ、それが事件を隠蔽させ、被害者拡大の要因になっていったことが、日本メディアの構造的な問題として調査委員会でも指摘されている。

影響力、政治力、資金力・・・こういったモノを持っているいわゆる一握りの「権力者」たちによって、メディアが支配され、多くの日本人が事実を隠蔽され、洗脳され続けてきた、という事実も明るみになりつつある。これをきっかけとして、日本のメディアの正常化が進むことを期待したい。

私たちが改めて再認識すべきは、ジャニーズ性加害問題をきっかけとして、このようなメディア正常化への扉を開いた一人が、ガーシー前参議院議員であるという揺るぎない事実だ。ガーシー前参議院議員といえば、国会へ登院しないことを理由として除名処分を受け、国会議員の身分を失ったわけであるか、今回の件を見れば、ガーシー前参議院議員の残した政治的な成果、功績は他の多くの議員などは足元にも及ばないほど巨大だ。

もちろん、ガーシー前参議院議員の犯しや罪は肯定できないし、償うべき罪が消えるわけではない。しかし、だ。だからといってジャニーズ性加害問題解決、ひいては日本メディアの正常化に向けた足がかりを作った「ガーシー前議員の功績」を軽視すべきではない。

 

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