<仮想通貨取引所Bybitが日本撤退>自分の資産を守るための「手数料・税金ゼロ」で移管する国内唯一の方法とは
時田秀一(本誌ライター)
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国際情勢が不安定な今、資産防衛も多様化している。ドル依存、現金依存から仮想通貨への資産移動が国際的に加速している要因もそこにあるだろう。そんな中、最大手の仮想通貨取引所の一つであるBybitが日本市場から撤退するというニュースが今、日本の仮想通貨界隈では話題になっている。
「仮想通貨の取引量世界第2位を誇るBybit(バイビット)が、ついに日本市場から撤退へ――」仮想通貨に触れている方なら、このニュースに背筋が凍る思いをしたのではないだろうか。金融庁から過去3度の警告を受けていた同社だが、いよいよ規制の波に抗いきれなくなった形だ(日本経済新聞、2025年12月22日記事)。
これは単なる一企業のニュースではない。日本居住者が海外取引所に預けている資産を、ある日突然動かせなくなる「資産凍結」のリスクを象徴しているからだ。筆者は金融系ライターとして日々市場をウォッチしているが、BybitだけでなくBinanceやMEXCなどを利用している方にとっても、もはや「明日は我が身」であることを痛感している。
かつては海外取引所が扱う銘柄の多さに惹かれ、筆者も「国内は選択肢が狭く不自由だ」と思っていた。しかし、不透明な場所に資産を置くことは、いわば「ブレーキのない車」で高速道路を走るような危うさを孕んでいたことに改めて気付かされたかたちだ。
特に恐ろしいのは撤退間際のパニックだろう。出金申請が集中すれば送金詰まりが起き、焦りによる操作ミスで資産を失うリスクも高まる。まだ余力がある「今」のうちに、信頼できる国内取引所へ資産を避難させることが、投資家として最も優先すべきリスクヘッジだと言えるだろう。
<撤退期限間際に訪れる「パニック」の正体>
Bybitのように自分が利用している海外の取引所が日本を撤退するというリスクは常にある。決してBybitが特別ではない。もちろん、「いざとなったら、日本円に戻して銀行に出金すればいい」と考えている人もいるかもしれない。しかし、それは解決策にはならない。なぜなら、海外取引所の多くが日本の銀行への直接出金に対応していないからだ。
つまり、資産を持ち帰る唯一の方法は、「仮想通貨のまま、国内の取引所へ送金(入庫)する」ことだけである。逃げ道はインターネットのブロックチェーンの上にしかない。しかし、冷静に考えてみよう。締め切り間際に何百万人ものユーザーが一斉に出金申請を行えば、ネットワークが混雑し、通常なら数分で終わるはずの送金が数日経っても完了しない「送金詰まり」が発生する。人気アーティストのチケット予約サイトのような状態になるわけだ。
さらに恐ろしいのは、焦りによる操作ミスだ。仮想通貨の送金は、アドレスを1文字間違えただけで資産が電子の海に消える。そのお金は、二度と戻ってこない。違法アクセスによる資産消失にも注意が必要だ。こういった仮想通貨特有のリスクも無視できない。特に、「自分は知識があるから大丈夫」「いざとなったらすぐに動ける」という根拠のない自信が、投資、特に仮想通貨において、最も高いリスクになっている現実を、筆者は何度も目の当たりにしてきた。
<賢い投資家が選ぶ「守り」の戦略>
海外取引所からの撤退ラッシュが続く今、多くの投資家が「退避先」「駆け込み寺」を求めて動き出している。しかし、ここで警鐘を鳴らしたいのは、移管先を検討する際、単に「国内の取引所ならどこでも同じだろう」と安易に考えてしまうことの危うさだ。
これまで自由度の高い海外の取引所で資産を運用してきた中上級者や、着実に資産を守り抜きたい初心者にとって、その「場所選び」は投資のパフォーマンスを左右する死活問題となる。しかし、実際にはその選択肢はそれほど多いとは言えないのが現状だ。筆者が調査した限り、現在SBI VCトレードは日本での数少ない有効な選択肢となっている。
とはいえ、漠然と紹介することはできないので、SBI VCトレードの有効性について客観的な評価と検証をしてみたい。

<「無駄な手数料(ガス代)」と「強制利確」を回避>
海外取引所を利用する多くの投資家は、価格の安定したステーブルコイン「USDC」で資産を保有していることが多いが、一方で、多くの国内取引所は、USDCの直接入庫(送金受け入れ)に対応していないとう問題があった。
そのため、対応していない取引所へ移す場合、ユーザーは泣く泣く手持ちのUSDCをビットコインやイーサリアムに「交換」してから送金せざるを得ない。よって、交換のたびに販売所スプレッドや取引手数料がかかり、さらにブロックチェーンを利用するための手数料も発生する。交換して、送って、また戻して・・・と繰り返せば、資産は目減りする一方なのだ。
もちろん、「税金」という最大のリスクもある。日本の税制上、他のコインへの交換は「利確(利益確定)」とみなされる。単に資産を移動させたいだけなのに、交換を挟むことで意図しないタイミングでの課税が発生してしまうのだ。
この問題点がクリアできているのが、SBI VCトレードが「退避先」の選択肢とあげられている所以だろう。SBI VCトレードは2025年3月から、米ドル連動のステーブルコイン「USDC」の取り扱いをしている。ポイントは同社が国内で唯一「USDCをそのままの形で受け入れられる取引所」であるということだ。
USDCをUSDCとして直接入庫できるため、交換にかかる無駄なガス代や手数料をカットできるだけでなく、強制的な課税イベントも発生させずに済むのだ。しかも、「36銘柄」という豊富な取扱数も魅力だろう。メジャーな通貨だけでなく、多くのアルトコインもそのまま入庫できる点は、ポートフォリオを崩したくない投資家にとって大きな救いとなるからだ。
加えて、業界の常識を覆すサービスとして特筆すべきなのが「特別入庫対応」だ。 通常、国内取引所では取扱リストにない銘柄は一切受け入れられず、間違って送れば「資産消失(GOX)」のリスクさえあるのが常識だ。しかしSBI VCトレードは、リスト外の銘柄であっても特別入庫対応を行っている。「移管したいが受け入れ先がない」と路頭に迷う投資家にとって、この柔軟な対応はまさに「駆け込み寺」と言えるだろう。諦める前に、ぜひ一度公式サイトをチェックしてほしい。
<日本人には「わかりやすい安心感」>
これは筆者のような金融系ライターが一番着目している点であるが、投資プラットフォーム選択には、「わかりやすい安心感」が非常に重要だ。日本人が投資をする場合、何よりも重要視されるのが「わかりやすい安心感」だと思っている。利益率やシステム効率がどんなに高くても、不安感を回避しようとするのが特徴だ。逆に「わかりやすい安心感」とは文字通り、経営母体が有名企業や大企業であったり、すでに知られているシステムや環境を使っている・・・などだ。
そういった意味では、唯一といってもいい選択肢であるSBI VCトレードが国内最大級の金融グループであるSBIであることは重要なポイントであると考えている。金融庁監督下の厳格なルールに基づいた経営基盤はやはり安心だし、そもそもベンチャーにありがちな多機能だけど妙に使いづらいプラットフォームより、安定と安心感を選ぶ国民性にもあっているだろう。
さて、仮想通貨の取引所の世界にも過当競争の波が押し寄せている。Bybitに限らず、いきなり自分が使っていた取引所が無くなったり、機能が制限され、資産凍結のような状態にいつ陥らないとも限らないのが現実だ。
「期限が来てから動けばいい」といった考えが命取りになることは、スピード命の仮想通貨取引では起こりうるのだ。ルールの厳格化も無視できない。だからこそ、余裕を持った「資産の避難」が必要だ。「自分だけは大丈夫」という根拠のない自信は、投資において最も危険だ。まずは今すぐ、自身の海外口座の状況を冷静に確認してほしい。その場所は、明日も確実にログインできる場所だろうか?
信頼できる国内口座への移管は、資産を未来へつなぐための第一歩だ。今この瞬間の決断が、投資人生を守る分かれ道になる。
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