<ゲストにゲス極>ベッキー騒動に触れなかったのは「めちゃイケ」の敗北


高橋維新[弁護士]

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2016年1月23日放映のフジテレビ「めちゃ×2イケてるッ!(めちゃイケ)」。以前も放映していた企画ばかりだ。「フジ縛霊」がメインであり、合間合間に「E村P」のコントが挟まるという構成になっていた。

まず「E村P」については、以前も述べた通り(http://mediagong.jp/?p=14411)である。基本的に岡村隆史の強みが消えてしまうコントキャラクターであるため、「局内で(主に)告知ゲストを交えて撮るコント」としては、「やべっち寿司」よりおもしろさで劣るところである。なぜ「やべっち寿司」をやめてしまったのだろうか。全く不可解である。

また今回は、2本目のゲストに「ゲスの極み乙女」が出てきていた。ベッキーとの騒動発覚前に収録したものであろうから、全くその点に触れられていないのはしょうがないのだが、ここをいじってこそ「めちゃイケ」である。ここをいじれるのは、「めちゃイケ」以外のバラエティにはできない離れ業なのである。

もっとも、話題騒然の「ゲス極」との絡みをお蔵に入れずにそのまま放映している時点で「めちゃイケ」らしくはあるのだが、やっぱり騒動に触れてくれないとめちゃイケとは言えない。

触れられないなら、視ている方が(番組側の気遣いのようなものを感じてしまって)微妙な空気になってしまい、あまりハネないのは確実なので、そういう理由でお蔵に入れるべきである。それが「めちゃイケ」に求められるプロ根性である。

「フジ縛霊」の方は、何度も述べている通り芸人をたくさん集めてのトーク企画である。一つ一つのエピソードはそれなりにおもしろい。それを受けての芸人たちの絡みもそれなりにおもしろい。

ただ、それ以上でもそれ以下でもない。一応、メインを張る芸人たちとは別に、邪険に扱われて笑いをとるタイプの演者もいる。ダイノジ大谷とか、とろサーモン久保田とか、見栄晴とかが今回出てきた中の代表格である。ただ、芸人がたくさんいすぎで、邪険に扱うくだりも一つ一つが雑になっている感は否めない。結果、笑いもぼやける。

そもそも編集によって収録時に取り扱った順番をガチャガチャに入れ替えている印象があり、その点でも受ける印象が散漫になる。ひとつのテーマを「もうちょっとやってほしいな」ぐらいの時に次に移ってしまうため、集中しにくいのである。

全盛期の「めちゃイケ」であれば、このへんをもう少し丁寧にやったはずである。一応は、こういう編集にでもしないとどうにもならない問題があったのだと思いたい。

スタッフの質が落ちて編集がヘタになっているのだとは、思いたくない。

 

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高橋維新(たかはし・いしん)弁護士、コラム二スト。1987年、東京生まれ。2006年、東京大学法学部入学。2010年より「マヒ郎」のペンネームでファミ通町内会へ「ハガキ職人」として投稿を始める。現役ハガキ職人を続けながら、2012年に司法試験合格。2013年、弁護士登録(函館弁護士会)。ファミ通町内会長(第5代)。