芸能人や政治家の熊本地震支援のSNS投稿を批判する人たちの「謎」

水野ゆうき[千葉県議会議員]
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熊本地震では関連死を含めた死者数は49人、住宅損壊約1万棟、避難者は8万人以上という状況となり、数多くの有名人が熊本地震への支援を活発化させている。
我々地方議会の政治家も、議会として災害見舞金を拠出したり、募金活動を行ったり、SNSで情報を発信するなど、様々な形で支援や発信を行っている。また、著名人や芸能人による支援活動も早い段階から取り組まれてきた。
しかし、このところ、こういった活動が批判の対象となる状況が散見されている。
例えば、被災者のために500万2000円を寄付した紗栄子さんは振込用紙をSNSにアップしたことから批判された。山下智久さんや篠田麻里子さんもバラエティ番組で得た賞金100万円を被災地に送るなど、若い世代の芸能人もあらゆる形で支援を行っている。
著名人や政治家がその立場を利用して、積極的な募金活動や支援活動をすることになんら問題はないはずだ。これが批判の対象となる理由は、支援活動をSNSなどで公にすることへの嫌悪だろう、
要は、支援活動を公にすることを、売名行為やアピールとみなしているわけだ。本当に支援する気持ちがあれば、その事実を公開する要性がないということなのだろうか。
【参考】<熊本地震で民進党ツイッターが炎上>「中傷ツイートは職員の責任」理論は炎上が加速するだけ
しかし、芸能人や政治家が考えていることは、少しでもみんなで協力して早く復興・復旧させよう、という気持ちが働いているだけに過ぎない。SNS等に情報を投稿し、公にする理由も、復興支援の空気を醸成し、自分たちの行動をみて「私も寄付しようかな」「支援物資を送ろうかな」と思ってくれる人が一人でも増えれば良い、と考えているだけで、他意はないだろう。
筆者も千葉県議会議員として、県や県議会の支援活動、支援対応の動きをSNSに投稿し、周知に務めている。もちろん、9割方は、政治家としての積極的な情報発信について肯定的な評価をいただいている。しかし、その一方で、一部からは烈火のごとく批判の対象となってしまった。
だからといって、支援情報や活動報告の投稿をやめるようなことはしていないし、止める予定もない。そもそも、筆者が議会で所属しているのは総務防災常任委員会であり、防災は自分の政治の中でも軸足を置いている仕事である。これまで以上に熱意を持って支援活動、情報発信をすることはあっても、その手を緩めることは職務上ありえない。
筆者の情報発信がきっかけとなって、SNSを通じて九州地方の被災者の方々から様々な情報が届くようになり、我々にとっても支援策を考えるのに大変有効なツールにもなっている。実際に九州地方の方々から直接お電話をいただくこともある。それによって状況を把握したり、流してもらいたい情報を頼まれることも多々ある。これもSNSが成せる大きな一つの技だ。
しかし、それでも批判する人は批判する。
もちろん、批判的な意見も政治家には必要だし、筆者には見えていない盲点も多々あるだろう。ただし、今回の件で非常に残念なことは、筆者に対し震災に関連した批判を書く人のプロフィールをのぞくと、その多くが「公に特定政党議員を支持表明している人物」である、ということだ。
それが証拠に、普段の生活をSNSに投稿したらしたで、「被災した人がいるのに不謹慎!」という批判がなされる。女優の長澤まさみさんが笑顔の写真を削除せざるを得なくなったことは記憶に新しい。筆者も普段の仕事内容をアップするとそれはそれで色々と言われる。
【参考】<女性政治家つぶしの技術>捏造スキャンダルや悪質な噂による情報操作の手口
未曾有の国難とも言える今回のような震災支援は、立場や思想を超えて国民が一丸となって取り組むべきでことだ。はっきり言って政局は震災に持ち込まないでいただきたいと思わされることも多い。こういった批判コメントは被災者が見ても大変気分が悪く、むしろそういうことを書いている人こそが一切被災者の心に寄り添っていないように思う。
何をするにしても芸能人や政治家による情報発信は、揚げ足取りや叩かれる宿命であるのかもしれない。しかし、筆者は震災に関する支援内容や活動あるいは情報を積極的に発信することで、周囲の関心を高め、それにより広範な支援の広がりを作ることができると考えている。
自民党が募金活動をSNSにアップして何が悪い、芸能人が数百万寄付したことをSNSにアップして何が悪い、千葉県議団が災害見舞金を100万円拠出することを発信して何が悪い、ということだ。支援活動をSNSで報告した程度で好感度が上がるほど、政治も芸能も甘くはない。みな、本心から支援活動をしているだけだろう。
芸能人や政治家などによる震災に絡んだ情報発信や投稿をいちいちチェックして、つまらぬ批判をする前に、「自分がいま被災地と被災者のためにできること」をやって欲しいと思う。身近で、手軽で、そして小さなことからでも、できることは山のようにある。
 
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