<施行から半年>ゾンビ法案「マイナンバー制度」で国が合法的ストーカーになる?


山口道宏[ジャーナリスト]

***

「マイナンバー制度」が始まって半年が経った。

昨秋、赤ちゃんからお年寄りまで、我が国総人口1億3000万人の手元に、その「証」が郵送された。そのむかし「ゾンビ法案」となった「一億総背番号制」の完全復活だが、総務省にとっては、テレビの地デジ化につづく「快挙」だったと言えるかもしれない。

日本のメディアが総務省に腰が引けるのは、やはり「許認可」という踏み絵を踏まされているからだろうか。それでも、個人情報保護の観点からも「ノ―」を云え(わ)ないのは不思議なことだ。

【参考】<「日本 死ね」騒動>日本の政治を動かすのは野党ではなくブログ?

いづれにせよ、「マイナンバー制度」について、メディアはなにも語らない。論点や問題点などは、十分に分かっているはずだが、見て見ぬふりなのだろうか。

携帯電話のGPSはともかく、街中のいたるところに存在する監視カメラにさえ無頓着になっているのが、現在の日本人だ。そんな状況で、国は「情報の一元化」を謳って実現させた「マイナンバー制度」だ。ますます日本は監視社会へと突き進んでいるように思えてならない。

今回の「マイナンバー制度」の導入で、個人の銀行口座を国が見ることができる、といったらどうか。国は「税金のとりはぐれがないように」というが、そうでなくても携帯電話やパソコンを通じ、個人の嗜好や思想傾向も掴めてしまうという時代である。

このままゆけば、国は合法的な「ストーカー」になってしまうだろう。

 

【あわせて読みたい】

The following two tabs change content below.

山口道宏

山口道宏(やまぐち・みちひろ) ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長