<メールの送り先は社長宛?>クレームを受け付けてくれないAmazonの謎


メディアゴン編集部

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Amazonで本(だけでなく、あらゆる商品)を購入しても、プライム会員であれば、多くの商品の送料も無料だ。学生であれば学割もきく。「楽天」からAmazonに乗り換えた人も多いのではないか。

言うまでもなくAmazonは「世界一の通販会社」のひとつである。世界一だからだろうか、「顧客のひとりくらい失っても痛くもかゆくもないのか」と思わされる事態に遭遇した。

このところAmazon本体から買う商品のパッケージに「納品書」(領収書と兼用)が同梱されてこなくなった。これは送ってきた中身とつきあわせて検品するのに便利だった。領収書も兼用だった。筆者の場合、買う本が大量なので、整理するのに納品書は必需品だった。

しかし、最近はなぜ同梱されないのか。

 調べてみるとAmazonのHPにこんなことが書いてあった。

< 納品書がない場合>

「Amazonグループでは、環境への配慮と利便性の向上の目的で、一律に紙で納品書をお送りするのではなく、納品書や領収書が必要な方に必要なタイミングで何度でもご利用いただけるよう、サイト上から領収書を印刷していただける機能を導入しています。納品書がお手元にない場合、PCサイトのアカウントサービスより「領収書/購入明細書」を印刷して代用してください。 メーカーにサービスや修理を依頼する際などのお買い上げ証明としてもご利用いただけます。詳しくは、こちらをご覧ください。」

あれ? 納品書の話がいつの間にか領収書にすり替わっている、変な告知だなと思わされた。

領収書は確かに「注文番号○○○の領収書」という形でWeb上から印刷できる。ただし、宛名は書いていないので自分で書き込む必要がある、提出者が宛名を書いた領主書や、Web領収書そのものを受け付けないという企業はたくさんあるだろう。

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Amazonの言い分は、「納品書はこのWeb領収書で代替してくれ」ということだろうと理解する。

つまり、納品書や領収書の印刷費、紙代、手間はアマゾンが負担(合計すれば膨大な額であろう)をやめて、利用者に付け替えましたということである。よく考えれば、これは実質値上げである。

Amazonのアナウンスに「環境への配慮と利便性の向上の目的で」と書いてあったことを思い出す。環境への配慮なら、アマゾンは大きすぎる段ボールに小さな品物を入れ送るのを先に止めた方が良いと思うが、その点についてがここではおいておく。

「一律に紙で納品書をお送りするのではなく、納品書や領収書が必要な方に必要なタイミングで何度でもご利用いただけるよう、サイト上から領収書を印刷していただける機能」

これは変な日本語だ。外資系だからというわけではあるまい。何度でも指摘するが、納品書はどこにもないのだ。だとすれば、他に納品書を送って貰う方法があるのではないか。

そこで電話して聞いてみよう、ということで直接電話をしてみることにした。近頃はメール連絡のみというところも多いので、Amazonの電話なんて分かるんだろうかと、いささか不安である。しかし、Googleに「Amazon 電話番号 日本」と検索してみるとトップでヒットした。しかも、かけてみれば、カスタマーセンターには直ぐに繋がった。

出たのは若い男性。未封入だった、納品書を送付して欲しいというと、Web領収書を印刷、代替してくれの一点張り。それは、数も膨大で大変だし、なぜ、このような不便なことを客に強いるのか伺いたいと言うと、上席であろう女性に代わった。

上席女性も「そういうことでお願いしている」の繰り替えし、納品書がなくなって困っているとのクレームは他にないのかと聞くと、印刷機を持っていない人には送った例があるとの口ぶり。今時は印刷機を持っていないではなく「印刷機は持っていないと主張する人」のことだろうとは思ったが、嘘はつきたくないので、「自分は持ってますけど納品書欲しいです」と言ってみる。

それからこの話をもっと上の人にも聞いてみたいのでAmazon.USAか、Amazon.co.jpのメールを教えて下さい、と頼む。電話はさらに上席の社員が「後で電話を差し上げる」と言うことで一旦停止となった。

こういう電話をしていると2つのことに気付き落ち込んでしまう。

「筆者はモンスタークレーマーではないのか」

「筆者に受け答えしてくれている人はただの会社員で会社に言われた仕事を忠実にやっているだけなんだよなあ」

15分くらいで上席女性から電話が来た。仙台を示す市外局番からだった。Web商売の会社は出来るだけ電話番号を隠すようだと筆者は思っているが、これは公開してよい電話番号なのかと心配になる。

しかしながら、話自体は、これまでと同じだった。

最後は納品書についてはこれ以上話すことが出来ないので、電話を切ります、と言い放ち、有無を言わせず電話を切った。納得できないので次のようなことをした。

アマゾンのアカウントサービスページのもっとも見つけにくい右下に「カスタマーサービスに連絡」というボタンがあってここをクリックすると係の人とチャットが出来る。これを利用してみることにした。

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<1回目のチャット>

Aさんの返答「納品書についてはチャットでもお問い合わせをお受けすることができない状況のため、チャットでの対応を終了させていただきます。」

そこで、「AmazonジャパンあるいはAmazonアメリカ本社のクレーム対応のメールアドレスを教えて下さい」と伝えたところ、それに返事はなかった。

<2回目のチャット>

まずは、印刷機のない人には納品書を送る対応をしているそうですが」と伝えると、以下のような返信。

Bさんの返答「Amazon.co.jpとアメリカサイト(Amazon.com)は別となっており、Amazon.comのメールアドレスのご案内ができない状況でございます。また、納品書が発行できない件では、大変ご不便をおかけしております」

とりあえず、電話でのやりとりを思い出し、「上席のカスタマーサービスの人が、 印刷機のない人には納品書を送る対応をしたことがある、と言っていましたが、どうですか?」と聞いてみると、以下の返答。

Bさんの返答「前回担当者の履歴を確認いたしますので、恐れ入りますが少々お待ち頂けますでしょうか?」

そしてここでも「Amazon.co.jpのクレーム対応」の窓口を確認したものの、やはり返答は、

Bさんの返答「クレーム対応窓口はございませんが、メールでお問い合わせ頂くことは可能でございます」

とのことだった。そして、以下のようなやりとりが続いた。

筆者「納品書を封入しないというアナウンスはきちんと行われていますか」

Bさんの返答「履歴を確認しておりますのでもう少々お待ちくださいませ」

筆者:「納品書が発行できない件については、客の不便を考えずに今後も続けると言うことですか?」

Bさんの返答「誠に申し訳ございませんが、納品書についてはチャットでもお問い合わせをお受けすることができない状況のため、チャットでの対応を終了させていただきます。納品書以外についてご不明な点がある場合は、再度ご連絡をください。Amazon.co.jpにお問い合わせいただき、ありがとうございました」

以上で終了した。そして、最後にびっくりすることメールがきた。

「お電話口にてお伝えさせていただきました、連絡先を下記に記載させていただきます。 Eメールアドレス○○○○○@amazon.com」※アドレス部分伏字

このアドレスを見て、ハタと気づかされた。これはアマゾンジャパン株式会社代表取締役社長・ジャスパー・チャン氏のメールアドレスではないかのか? もちろん、アマゾンのチャット担当者は筆者の要望通りに「メールでの連絡先」を教えてくれたわけだ。

さっそくメールを送りたいところだが、筆者が英語でクレームを書き上げるまで少々お待ち下さい。

 

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メディアゴン 編集部

メディアゴン編集部(めでぃあごんへんしゅうぶ)2014年5月末日、東京生まれ。メディア批評・メディア評論に特化したメディア専門家によるメディアニュースサイト。キー局プロデューサー、ディレクター、イベントプロデューサー、放送作家、大学教授、評論家、ゲーム作家、弁護士・・・などなど、メディアの第一線で活躍する人材が活動中。