「安倍一強」なるフェイクニュースと政権奪還戦略 -植草一秀


植草一秀[経済評論家]

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国会が機能不全に陥ったのは2013年7月からだ。同月実施された参院選でメディアは「ねじれの解消」を大合唱した。「決められる政治」などと唱えられたが、現実は「糸の切れた凧」である。「数の力」で暴走を続けている。

2009年に鳩山由紀夫政権が誕生した。2010年7月の参院選で当時の民主党が勝利していれば、民主党多数でねじれが解消し、日本の政治刷新が進展したはずである。これを阻止するために、既得権勢力は「目的のためには手段を問わない」卑劣な行動を展開した。

小沢一郎氏を犯罪者扱いし、鳩山由紀夫首相の私財提供を攻撃し、小沢氏と鳩山氏の分断を図った。鳩山政権が破壊されて、既得権勢力傀儡の菅直人政権が樹立された。ここから日本政治の凋落が始動し、第2次安倍政権の樹立がもたらされた。

「安倍一強」というフィクションが流布されているが、安倍政権の基盤は極めて脆弱である。安倍自民党は2014年12月総選挙で17.6%の得票率しか獲得していない。主権者の6人に1人しか安倍自民党に投票していないのだ。したがって、日本政治を刷新することは十分に可能である。

自公合計での得票率が25%であったから、主権者の4分の1.25%が結集すれば互角の勝負になる。主権者の連帯=大同団結を生み出せばよい。主権者が「政策公約」の旗の下に集結すればよい。

原発を稼働させない。戦争法を廃止する。そして、消費税をまずは5%に戻す。この三つの政策公約の下に結集し、すべての選挙区にただ一人の候補者を支援する。

25%の力の結集が実現するなら、政権刷新が実現する。「政党」ではなく「政策」を基軸にすることがカギである。「政策連合」で安倍暴政に終止符を打つ。そのための国民運動を展開しなければならない。

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植草一秀(うえくさ・かずひで) 1960年、東京生まれ。経済評論家(日本経済論、金融論、経済政策論)。東京大学卒業後、野村総合研究所、大蔵省財政金融研究所研究官、京都大学経済研究所助教授、野村総合研究所主席エコノミスト、早稲田大学大学院公共経営研究科教授、名古屋商科大学客員教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役社長。