「コロナ第二波」が来る前にヒト・モノ・金を現場へ

山口道宏[ジャーナリスト、星槎大学教授、日本ペンクラブ会員]

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今筆者は、この「コロナ禍」に大地震があったら・・・と真剣に心配している。

「(コロナ終息まで)数年はかかる」が海外専門家の大方の見方だ。となれば「コロナ」での最終死亡者数は推計2,000〜5,000万人となり、スペイン風邪を上回る恐れもある(米国ジャレド・ダイアモンド博士)という。いま、分かっているだけでも世界全体の感染者数は600万人を超え死者数は36.7万人(5/30現在)である。

メディアは「コロナ」報道一色だが、ニッポンでは近頃、千葉や茨城、東北、中部地方をはじめあちこちで地震が頻発している。「コロナ」と地震が同時だったら、誰もがゾッ! としないか。そのとき、避難所も、体育館も、山のうえも、まぎれもなく「3密」になる。「コロナ」では疑いがあっても、血痰が出ても、死者が出ても、検査すらさせない稀有の国ニッポンは、その事態すら想定できない。

政府は、専門家会議は、したり顔で、「避難所へ行ってください」というのか? 「家のほうが安全ですから」というのか? 行き場を失った被災者は「コロナ」のなかで「漂流」するしかないのか。

地震も「コロナ」も「備えあれば憂えなし」が鉄則だが 、今般の一連の対策で露呈した政権の「後手」「稚拙」ぶりは心許ないかぎり。いまだに、ところによっては「マスク」も「10万円」も届いていない体たらくだ。

「出口戦略」と称して、我が国政府は「コロナ」の「緊急事態」を解消した。といって危険が除去されたとは誰も思っていない。所詮、「国がカネを出したくないだけ」で新たな患者数が「1日に2桁1桁」と一喜一憂の体だ。「このままでは店はつぶれる」の店主に応えるかのようだが「払うべき補償を払わなくて済む」が本音だ(「営業自粛で休業は597万人」総務省2020/4調べ)。

「ライフライン」という言葉がある。あれは10年前の東日本大震災のとき。電気、ガス、水道ばかりでない、「足がない」も深刻で「陸の孤島」ではヘリによる物資搬送を覚えている。「ベッドがない」「ポリ袋が防護服」が医療現場の、この国だ。「介護士がいない」「集団感染」が介護施設の、この国だ。

医療崩壊、介護崩壊は決して収まっていない。「出口」も大事だが、いまだ「入口」そのものが危ないのだ。医療も介護も絶対的な「ライフライン」だ。2度と同じ轍を踏まぬよう、大掛かりに「ヒト」「モノ」「金」を。「コロナ第二波」が来る前に。「大地震」が来る前に。なにしろ「想定外だった」は許されないのだから。

「コロナ費用 予備費じゃなくて防衛費」(神戸 意固爺)

国会議員にテレワークなどない。

 

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