TBSドラマ『MIU404』は犯罪の動機を見逃すな

高橋秀樹[放送作家/発達障害研究者]

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TBSドラマ『MIU404』の4話、5話を続けて見た。

4話は、めまぐるしいテンポでストーリーが進む。プロットのアイディアは凡庸だが、展開が早くどんどん前に進むので、飽きずに見てしまう。脚本の野木亜紀子の上手さが光る。停滞させずに前に進むドラマを書くのは結構むずかしい。

このドラマの展開は(僕は65歳なので)例えがかなり古いが、B&Bのマンザイのようだ。一世を風靡したB&Bのマンザイは、速いことが身上であった。速いだけで良く聞くと大しておもしろいギャグが入っているわけではない。そこが『MIU404』に似ている。若い人のために言っておくとB&Bの速さに勝てるマンザイ師は今居ない。

さて第5話。

(以下、公式HPより要約引用)「日本人店員が勤務するコンビニを狙った強盗事件が同時発生する。伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)は、現場周辺の店舗でコンビニ店員に扮して張り込みを行うが、なんと、その店舗も強盗に襲われてしまう。さらに付近の店舗も次々と強盗に襲われるが、マークしていた捜査員によって一斉に確保される。犯人は外国人で、その大半が低賃金で労働する元技能実習生だった。伊吹と志摩も同様に犯人を捕まえるが、留学生のマイ(フォンチー)が勤務する別店舗では、犯人を取り逃がしていた。その一件が発端で、マイに共犯の容疑がかかってしまう。伊吹と志摩は、マイの関係者から話を聞くために彼女が通う日本語学校の事務員・水森(渡辺大知)を訪ねるが・・・(以上、公式HPより要約引用)

というお話で、ドラマ中には、きちんと時代と同衾したエピソードが登場する。

*技能実習生とは名ばかりの低賃金(月収8万円)外国人労働者。

*日本語学校生の厳しい経済状況

*裕福な中国人学校生

*貧困を極める東南アジアの学校生

*法定以上の違法アルバイト

*学校とは名ばかりのいい加減な日本語学校の存在

*アジア新興国の貧しい若者を借金漬けで来日させ、日本人の嫌がる必要不可欠な労働に利用してきた技能実習制度

*日本の企業が外国人技能実習生を雇用するとき、間に入るブローカー的な日本の監理団体(派遣・紹介会社)の不正

[参考]視聴率22.0%「半沢直樹」に2つの弱点

ちなみに、監理団体は、全国で2380団体もある。(平成30年12月10日現在)

*監理団体の裏に存在する悪質組織

*フラッシュモブ的な仕組みで行われる犯罪

*YouTuberとテレビ局員の意識の違い

これらの話が盛り込まれるからだろうか、テンポは、ややゆっくりになってオヤジには見やすい。だが、真犯人の犯罪動機はよく見ていないと理解できないからご注意を。筆者は2回見た。

さて、ドラマは女優で見る筆者。マイ役のフォンチーは、守ってあげたくなる可愛さを見事に演じている。

 

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