ワクチン接種後556名急死は不都合な真実-植草一秀

植草一秀[経済評論家]

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「ワクチンデマに注意」という「デマ」が流布されている。ワクチンに関する情報に真実性が乏しいものがある。しかし、真実性の高い情報もある。NHKが問題を報道するなら、ワクチンに関する虚偽の情報に注意を呼びかけるとともに、流布されている情報のなかに注意を傾けるべき情報も含まれていることを合わせて伝える必要がある。

放送法第4条に次の規定が置かれている。(国内放送等の放送番組の編集等)

第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。

一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

ワクチン報道について留意しなければならないのは四の規定。「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」ワクチンについては積極論を主張する識者と消極論を主張する識者が併存する。「意見が対立している問題」だ。NHKはワクチン接種を推奨する意見とともにワクチン接種に慎重に対処するべきとする意見の両方を紹介する責務を負っている。

私はワクチン接種に慎重に対応するべきだと考えている。デマは流さない。情報の取り扱いには慎重であるべきだ。しかし、動かすことのできない重大事実がある。NHKがワクチンについて報道するなら、この重大事実を隠さずに伝える必要がある。

重大事実とは何か。それは、ワクチン接種後急死者が多数報告されていること。

厚労省の審議会に「副反応疑い事例」が報告されている。7月2日時点までの集計でファイザー社製ワクチン接種後死亡事例が554事例、モデルナ社製ワクチン接種後死亡事例が2例報告されている。合計で556事例。接種人数は約3200万人レベルと推定される。0.0017%の確率でワクチン接種後急死が生じている。政府は因果関係を認めていない。しかし、報告されているのは「副反応疑い事例」であるので、ワクチン接種後に急死した事例でも計数から除外されているものもある。比較のために他のワクチンでの報告を見ると、2018-19年シーズンの季節性インフルエンザワクチン接種後死亡事例報告がある。

この報告資料を見ると、2018-19年シーズンの季節性インフルエンザ接種可能回数5251万回についての接種後死亡事例は3例になっている。5251万回接種で3例の死亡事例と3200万人接種で556例の死亡事例を比較したとき、新型コロナワクチン接種後の死亡事例の多さに驚かされる。

因果関係は明瞭でないが、少なくとも重大な事実であることはたしかだ。死因をみても循環器系の疾患が多く、新型コロナワクチン接種後の血栓症発症リスクの指摘と重なる。これらの重大事実を正確に伝えずに、ワクチン接種にネガティブなデマが流布されていることだけを垂れ流しにする放送は放送法第4条に違反する行為であると思われる。

流布されている情報のなかにデマが含まれていることも含めて、冷静な情報提供をされているのが新潟大学の岡田正彦名誉教授。「新型コロナのエビデンス」と題するサイトの情報を熟読することが必要だ。「ワクチン接種にネガティブな情報はすべてデマ」と受け取られる「デマ」を垂れ流すNHKの放送法違反を取り締まる必要がある。

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