<電子書籍の可能性>中学生時代の落書きノート「脳内架空帝國史」がベストセラー

岩崎未都里[ブロガー]
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最近はカフェや電車の中でタブレットやスマホを使って電子書籍を車内で読んでる人が増えましたよね。既にアメリカではKindleストアでの電子書籍の売上が、”紙の本”の売上を追い抜いています。大画面のiPhone6プラスの発売でさらに身近になるでしょう。
ちなみに日本でダントツに伸びているのは電子コミックです。魅力は手軽に全巻オトナ買いができてしまう(タブレットにワンピース全巻など)、読んでみたかったコミック1巻お試し購入して面白くなければお手軽に削除など。
どんなコミックが売れてるか2014上半期の売り上げベスト10を見ると・・・衝撃でした。一般書店で買いにくいアダルト系やレディースコミック・BL(ボーイズラブ)が7冊も! タイトルも刺激的「セフレの品格」「奴隷区僕と23人の奴隷」「官能密約」、まさかのBLまで。
確かに何回読むにも部屋のどこかに隠す必要もなく、こっそり捨てるのも削除ワンクリックで済みます。「新しいメディアが伸びる影にはエロあり」・・の定説どおりでした。
そんな日本の電子書籍ですが、Amazonで注目すべき本が売り上げ1位の本がありました。
その名も「架空の歴史ノート」中学の時に大学ノートに異常な情熱で描きこんだ「脳内架空帝國史」を復刻しスキャニング。それを電子書籍として出版させたものが、amazon電子書籍部門で1位だったのです。
作者の設楽陸さん曰く「空虚さを埋めるべく授業中、ノートの片隅に架空の王国の物語と年表を描いて遊んでいました。描けば描くほどその一人遊びにハマり縦横無尽に拡大してゆく世界。大帝国の繁栄と落日、全世界を巻き込んだ大戦争、拡大し続ける新世界のヒストリア!」
まさに厨二病の黒歴史的な内容が予想を超えて、同じ体験を持つユーザー層(授業中ノートの落書きで大仰な決め台詞や自由なストーリー書いたみなさん)にウケたようで既にシリーズ化されてます。
今や「脳内架空帝国史」は一大叙事詩になりつつあるのでしょうか。考えてみると、いわゆる「脳架空帝国史」のクオリティUPし巨額な予算を注ぎ壮大な物語としてハリウッド映画化したものが「ロードオブリング」や「ナルニア国シリーズ」と感じました。
この「架空の歴史ノート」が1位を取ったのは、印刷や在庫のリスクが無いゆえに自由に出版できた電子書籍特有の魅力にあり、まだまだ多種多様な可能性を秘めてます。
日本におけるこれからの書籍に関してよく言われていたのが、「紙の本」はハード本・装丁など懲り作家のファンありきのコレクター向けへ「作品化」していき「電子書籍」はマスメディアとして発展していく・・・私はそんなに単純はないと思うのです。そもそも、電子書籍を書籍として捉えるのでは無く、全く別のとっても「自由」な媒体になると予想してます。
電子書籍は未知の可能性を秘めたメディア。そう、あなたの家にある中学時代のノートもベストセラーになるかもしれません。
 
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