<ジョルジャ・スミス「Lost & Found」>サマソニ来日で最注目R&Bシンガーの魅力

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藤井夏子(音楽ライター)

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イギリスのR&Bシンガー、ジョルジャ・スミス(Jorja Smith)の1stアルバム「ロスト・アンド・ファウンド(Lost & Found)」の日本盤が7月4日に発売された。

ジョルジャ・スミスはイギリス出身の21歳。2016年に「ブルー・ライツ(Blue Lights)」でデビューし、ドレイクやスクリレックスらに絶賛される。ドレイクのUKツアーのサポートアクトに抜擢され、彼のミックステープ「モア・ライフ」で楽曲にも参加した他、ケンドリック・ラマーがプロデュースしたブラックパンサーのサウンドトラックにも参加している。

彼女の注目すべきポイントはなんと言ってもその「声」だ。一度聞いたら耳から離れない個性的な声が楽曲と調和し、心地よいグルーヴを生み出している。初めてジョルジャ・スミスの曲を聞いた人は、もしかしたら好みが分かれるかも知れない。しかし、聞けば聞くほど次第に癖になる・・・それがジョルジャ・スミスの魅力だ。

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イギリスでも、同じイギリス出身の故エイミー・ワインハウスと比較されることの多いジョルジャ。確かにエイミーの曲を初めて聞いたときの感覚と似ている部分はあるが、それは正統派R&Bの証なのかもしれない。

今回のアルバム「ロスト・アンド・ファウンド」の中には、なんと彼女が16歳の時に制作した曲も含まれており、改めてその才能に驚かされる。パフォーマンスでも本当に21歳なのかと疑うほど、すでに大物の風格が漂っている。

ジョルジャはイギリス版グラミー賞とも賞されるBRIT awardsで、本年度もっとも活躍が期待される新人アーティストに贈られる「BRITs Critics’ Choice 2018」を受賞した。今後、世界中で注目度が高まることは間違いないだろう。

8月に開催されるサマーソニックにて初来日の予定で、今年、日本で最注目のアーティストの1人なるはずだ。今後の活躍に目が離せない。

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