<YouTube登録200万人>江頭2:50の面白さを際立たせているのは何か

物部尚[エッセイスト]

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凡百のハダカ芸人と一線を画し、一頭図抜けた存在が江頭2:50(54歳)である。新型コロナでバラエティが停滞する今も、運営するYouTube『エガちゃんねる』は登録者数200万人を超える。エガちゃんにとっての活躍の場は、地上波ではなくYouTubeであったことを証明したと言える。

エガちゃんと、他のハダカ芸人のちがいはどこか。他のハダカ芸人がネタをやったあと(強いて言えば多くの芸人が)「どうだ?おもしろいだろ!」という表情をするのに対し、エガちゃんは「こんなのやってみましたが、おもしろいですか、まだですか? まだまだですよね?」という自信なさげな表情をするのである。つくづく正直な人なんだろうなあと思う。

[参考]放送作家も思わず笑った「蛭子能収がクズ」な理由

やっていることは、

「肛門にでんでん太鼓を刺して逆立ちし、その後即座にトルコ警察によって身柄を拘束され逮捕されたり」

「ケツ毛をペットボトルロケット3機に結んで、飛ばしたり」

・・・そういうことだ。それが、特に、日本に住むオタク男子に猛烈な支持をを受けているのである。オタク男子は上から目線とか、マウンティングされることを極端に嫌うからそれがまったくないエガちゃんが大好きなのである。

さて、オタク男子のなれの果てかも知れない僕が、エガちゃんを好きなのは、芸に含羞の色があるからである。ペーソスがあると言っても良い。笑いというのは元来ペーソスがあるものだ。

松尾芭蕉「おもしろうて やがて悲しき 鵜舟哉」(あれほど鵜飼をおもしろがっていたのに、終わってみれば、なんだかそのまま悲しく切ない思いへと変わってゆく)

それが、エガちゃんだ。

 

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