<テレビ番組のカースト制>テレビ局に「ワイドショー」の現場から「社長」になった人はいない?


高橋秀樹[放送作家]

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以前、「電通が儲かるスポーツ番組と最下層カーストの情報ワイド番組」という記事でも書いたが、今も昔もテレビ番組の種類には、厳然たる身分制度、カーストがある。

端的に言えばテレビ番組のカースト制とは、

報道・ドキュメンタリー=ドラマ > バラエティ=スポーツ > ワイドショー

という構造を持つ。もちろん、これは視聴者から見た身分制度ではなく、もっぱら作り手の側、すなわちテレビ局内での見方と評価とによるものである。

「報道・ドキュメンタリー」や「ドラマ」は、モノによっては「芸術」に近かったり、社会的な評価の高い「賞」があったりする。それに対して、「バラエティ」や「スポーツ」には視聴率という「勲章」がある。しかしながら、「ワイドショー」に関しては、配置される時間帯による原因もあるが、基本的に「爆発的な数字(視聴率)」を取ることはまずない。もちろん、社会的な評価の高い「賞」が与えられるチャンスもない。

そのため、テレビ局には「ワイドショー」の現場から、のし上がって「社長」になったというような人は居ないだろう。

前述のカーストは今もあるが、「報道」が「ワイドショー」や「バラエティ」に擦り寄り、「バラエティ」も「ワイドショー」に擦り寄り、「役立つ情報」(という差し障りのない部分を狙った内容)ばかりが毎日放送されている。「スポーツ」は「バラエティ」に擦り寄り・・・といった今の状態は、テレビ全部が「ミックスジュース」のような状態になっているのかもしれない。

現在、かろうじて「単独でオレンジジュースの味」を保っているのは、「ドラマ」だけかもしれない。

 

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