お薬手帳を受け取らなければ20円得するが、その20円はあなたの命を守るかもしれない


松井宏夫[医学ジャーナリスト]

 

今年(2014年)4月から、お薬手帳を持つか持たないかで20円の差が出てくることになった。

ところがクスリ好きの日本人なのに、これを知らない人が意外に多い。お薬手帳に薬の情報を書き込むことも、調剤薬局の『薬剤服用管理指導料』に含まれていたのが、それを持たないとその分が引き下げられたのである。

ここは20円でも安い方が良いということで考えるのではなく、自分にとって薬手帳は必要か否かでしっかり判断すべきである。

高齢で多くの持病を持っている人や、いくつもの病院に通っている人は薬を何種類も処方され、服用している。薬によっては飲みあわせの良くないケースもある。また、ジェネリックが出ているケースもある。

どのように対処するかは薬剤師とよく話し合うべき。そのためのホームドクターの薬局版、ホームファーマシー。手帳は新しく診察を受けた医師に見せると服用している薬もすぐに分かる。

子供や高齢者、持病の多い人には良い。実際、旅行先で病院を受診し、薬を処方してもらう際、医師に薬手帳を見せることで安全な処方がなされた人もいる。

だが、若くて持病のない人には基本的に必要はないといえよう。その場合、特に薬を飲んで副作用が過去にあった人は重要な薬情報として自分の手帳に記しておくべきである。

 

【あわせて読みたい】

 

The following two tabs change content below.
松井宏夫(まつい・ひろお) 医学ジャーナリスト 1951年 富山県生まれ。中央大学卒。日本ドキュメントフィルム助監督、『週刊サンケイ』を経てフリーに。最先端医療やがん医療を精力的に取材。名医本のパイオニア。日本医学ジャーナリスト協会幹事、東邦大学医学部客員教授。最新刊に『がんと闘う!名医と最新治療』(主婦と生活社)。著書多数。