<「ザ!世界仰天ニュース」アスペルガー特集>抑制の効いた映像で正しくアスペルガー障害を伝えた良作


高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事/社会臨床学会会員]

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12月9日に放送の「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ)は自閉症のひとつであるアスペルガー症候群の特集。

この番組はアスペルガー症候群が好きで以前も「ADHD・アスペ系ママ へんちゃんのポジティブライフ」笹森理絵さんを主人公にして再現ドラマを描いていた。視聴率が良かったのだろう。

今回は「アスペルガーですが、 妻で母で社長です。」を書いた アズ直子さんの半生。

抑制の効いた映像で正しくアスペルガー障害を伝えているところは好感が持てる。

ひとつ注文をするとすれば、アカデミー賞映画「レインマン」を見た世代が、落ちたもマッチ棒の数を、瞬間的に数えられるなどのサヴァン的の状態を自閉症だと思い込んでしまったように、今回、紹介されたアスペルガーの単数事例はあくまで単数事例であること。画で理解するのが得意な人もいれば文字の方が得意な人など、人によって全く違うのが自閉症なのだ、と言うコメントを入れて欲しかったことである。

それから専門的には「心の理論」が完成しているかどうかを判断する「サリー・アン課題」を自閉症かどうかのチェックに使うと言っていたがこれは誤りである。

「心の理論」というのは、誤解を恐れずに言えば人の気持ちになって判断ができるかどうかということである。これが完成していない人が自閉症者には多いとされるわけである。

でも自閉症者には心の理論を軽々とクリアできる人もいるわけで、これを自閉症チェックに使うわけではなく自閉症だと判断された人が「心の理論」を持っているかどうかをテストするものなのである。

チェック方式で自閉症を判断するのは危うい。もしそういう医者だったらその人は自閉症の知識が無い医者なので、他の医師にするべきです。

 

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