ワタミが介護から撤退、それはもはや「消費者問題」である


山口道宏[ジャーナリスト]

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「ワタミの介護 老人ホームの食事はどこも一緒だとお考えの方に こだわりの食事を、ぜひご体験ください」

先ごろ介護事業からの撤退を発表したワタミの新聞ちらし広告だ。

しかし「ああ、やっぱりね」が業界の声だ。創業者・渡辺美樹はいまや赤絨毯の人(国会議員)。ワタミはユニクロ、すき家と並ぶブラック企業としてつとに知られ、過労死での遺族の訴えで裁判も発生している。

異業種からの介護業界への参入は増えている。「有料老人ホーム」といっても多くは介護保険の適用があるから施設側には所定の介護報酬支払いがなされる。だからここにも国や自治体の指導監督の公的責任が問われる。

ワタミに入所する老人の家族は不安を隠せない。

「これからどうなるのか不安です。経営者が変わって、契約条件の変更や、サービスの低下があるのか、とても心配です。いまさら別のところに移れないし」

これはもう、「消費者庁の仕事」である。

 

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山口道宏

山口道宏(やまぐち・みちひろ) ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長