<生かすも殺すもテレビ屋次第?>『サンデーモーニング』で見た生中継が面白くない理由


高橋秀樹[日本放送作家協会・常務理事]

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3月6日のTBS『サンデーモーニング』のオープニングは、岸井成格氏らジャーナリスト6人が、高市早苗総務相の「電波停止」発言に対して、記者会見で「発言は憲法、放送法の精神に反している」としたことに意見を求めるところから始まった。

岸井さんはこの事態が問題だと怒っている。では、それを問うた関口宏さんはどう思っているのだろう。そこに発言はなかった。

その後は、人気の「喝」のスポーツコーナーを早々とやっつけて、「東日本大震災」の特集になった。

震災コーナーでは、離れ離れに暮らす福島の避難区域の家族が生中継で出演。場所は一時集合した家。

ところで、素人さんの生中継というのは非常に難しいと言われる。素人さんはスタジオの意のままには動かないからだ。以前、筆者はこの「素人さんの生中継は難しい、スタジオの意のままには動かない」と言う経験を逆手にとって、笑いの中継をシリーズでやったことがある。

スタジオには安住紳一郎アナウンサー、中継リポーターはサクラダさんという素人のおじさん。自分勝手キャラである。北海道の中継では勝手に事前取材をやって、「安住紳アナは地元を捨てた人として嫌われています」とリポートしたりする。

他にも、フリップの使い方が下手で「野焼き」の中継説明をしている最中に、自分が迫る火の真っ只中にいて危険な状態だと勘違いして逃げてしまった。いづれも予定調和でないから笑えるのだ。

しかし、報道の中継はそうはいかない。そもそも笑ってはいけないからだ。

さて、冒頭に挙げた『サンデーモーニング』ではこうなった。

関口「お父さん今困っていることはないですか」

Aさん「とくにありません」

関口「奥さんはどうですか」

Aさんの妻「夫が(働くために)家族と離れてひとり暮らしをしているので、年も年もですし健康のことなどが一番心配です」

関口「そうですか」

以上で中継引き取り、スタジオへ。生中継の趣旨は「避難区域の人は大変なんだなあ」と感じてもらうことだったのに・・・。

報道番組の場合は、綿密にやりとりを打ち合わせして中継するのが普通だが、それをやらなかったのだろうか?

筆者は別に「もっと綿密な打ち合わせをやれ」と言っているのではない。コトが狙い通りに進まなくても、そこは「そういうものだ」と認識して、中継を引き取ったスタジオの側で「なんとかする」のがテレビ屋の仕事だと考えているのだ。

断っておくが、中継の素人さんは全く悪くない。テレビで生中継されるようなことは、普通は一生に一度のことだろう。そんな非日常の場面で緊張しない人はいない。

で、こう言う中継の仕切りは「啖呵売」や「テキ屋」や「デモンストレーター」を自分の師であると認ずる、みのもんたさんはうまい。それから共和党の大統領候補トランプさんもうまいような気がする。

 

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