<沖縄が哭いている>日本中がこぞって都知事選である必要はない


山口道宏[ジャーナリスト]

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都知事選ですっかり忘れられた感の「沖縄」である。

参院選は与党の勝利だったものの、沖縄では違った。圧倒的な「NO」で野党が勝利。なにしろ現職の大臣も敗退しているのだ。

沖縄では、反基地の県民意識から、国政への批判は根強い。7月22日、翁長沖縄県知事が上京中、米軍普天間飛行場の辺野古への移転に関し県を相手に再び国は訴訟を起こした。

また同じ日に国は米軍北部訓練場(東村、国頭村)の一部変換に伴うヘリコプター離着率移設工事を再開し、地元反対住民と機動隊とのもみ合いになっている。

「やんばるの森に入るな」

「沖縄を馬鹿にするな」

「静かに暮らしたいだけ」

7月10日の参院選からわずか12日後。国は、東京都知事選に国民の目を転じさせ、この隙にという魂胆からと思える国の動き。とにかく、沖縄が大変なことになっている。何よりも、「セコイ」という言葉がある。

辞任した舛添前東京都知事による経費の公私混同ぶりから、「セコイ」という言葉はお馴染みになった。その舛添を都知事に推挙したのは政府与党である。

【参考】テレビや新聞は沖縄の現地報道をもっと伝えるべきである

沖縄を支援活動に参加する学生のひとりは、こう言うのだ。

「舛添はセコイけど、政府与党はエグイですよ」。

「エグイ」とは若者言葉だが、本来は「アクが強く喉や舌を刺激するような味がする」で、現代用語では「酷い」「気色悪い」「えげつない」の言い換え版だという。

日本中が、こぞって都知事選である必要はない。翔べよ、本土のマスコミ。翔べよ、本土の野党、である。

かつて翁長沖縄県知事はこう語った。基地問題は、沖縄に住むものの「人権問題である」と。

 

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山口道宏

山口道宏(やまぐち・みちひろ) ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長