<政治私物化の安倍政治>都議選ではっきりNOと絶対投票 -植草一秀


植草一秀[経済評論家]

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もりかけ政治腐敗事案で、安倍政治の本質がようやく見えてきたという主権者が多い。

規制改革だの民営化だの戦略特区などの言葉が使われると市民は惑わされる。さらに岩盤規制にドリルを開けるなどと聞かされると、あたかも、正しい政策が遂行されているのではないかとの錯覚をしてしまう。

しかし、真実は違う。これらの「化粧」の下から現れる地肌は、利権まみれの醜悪なものに過ぎない。

森友は完全な「アベ友」だった。安倍昭恵氏は森友学園にとっぷりと漬かっていた。100万円の寄付もしていたと見るのが自然だ。安倍昭恵氏は新設小学校の名誉校長に就任して、森友学園の国有地取得問題に深く関与した。その結果、国有地が不正に低い破格値で森友学園に譲渡された。国家が損失を蒙る重大事態が発生した。

国家戦略特区を舞台にした獣医学部新設問題は、加計学園に対する利益供与、便宜供与事案である疑いが濃厚である。安倍首相側近である下村博文氏や萩生田光一氏は加計学園と深い関係を有している。

下村博文氏は文部科学相在任中に加計学園秘書室長から200万円を受領している。11人(社)からのパーティー券購入代金であると釈明しているが、加計学園からの現金受領である疑いは解消されていない。

国家戦略特区諮問会議での決定プロセスにおいて、獣医学部新設を求めていた京都産業大学を排除して加計学園の申請が認可されるような誘導が行われたこともはっきりしている。

適正な規制緩和が行われたのではなく、特定の事業者に利益供与、便宜供与を行うための決定が行われた疑いが濃厚なのである。

「かんぽの宿」不正払い下げ未遂事案においても、まったく同様のプロセスが観察される。適正な政策運営ではなく、特定の事業者に利益供与、便宜供与を行うための決定が行われた疑いが濃厚なのである。

これらのいかがわしい決定に、いつも顔を出している人物もいる。こうした人物の行動軌跡を、改めて綿密に検証する必要がある。

東京都議選は、本来、東京都の施策を争点にして行われるべきものである。しかし、このことと重なるが、より重大な争点が浮上しているから、東京都の主権者は、その重大争点を念頭に入れて、必ず都議選に参加して、一票を投じる必要がある。

その重大争点とは、安倍政権与党への審判である。安倍政権の稲田朋美防衛相は、都議選応援演説で、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言した。

「防衛省、自衛隊としてお願いする」ことは、明白な公職選挙法違反事案である。この発言自体が選挙違反行為であり、この発言を誰がどのように理解しようと、選挙違反行為とは無関係である。捜査当局は適正に選挙違反事案として立件するべきである。

これを稲田防衛相が「誤解を与えかねない発言で撤回しおわびする」と発言したが、まったく意味不明である。さらに、自民党国会議員による秘書に対する暴行事件も発覚した。この安倍政治に明確にNOを突きつける。これが、都議選で主権者が表示するべき最重要の意思である。

自民党候補を一人でも多く落選させるために、東京都の主権者は必ず都議選投票所に足を運び、自公候補の対立候補で当選可能性のある候補者に清き一票を投じるべきである。

 

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植草一秀(うえくさ・かずひで) 1960年、東京生まれ。経済評論家(日本経済論、金融論、経済政策論)。東京大学卒業後、野村総合研究所、大蔵省財政金融研究所研究官、京都大学経済研究所助教授、野村総合研究所主席エコノミスト、早稲田大学大学院公共経営研究科教授、名古屋商科大学客員教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役社長。