テレビや新聞は沖縄の現地報道をもっと伝えるべきである


山口道宏[ジャーナリスト]

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日本は、地方分権どころか、民主国家の体すら為さない国となったように思う。例えば、既成事実の在日米軍の「思いやり予算」(日本側負担)は2015年度で3725億円だ。こんな国はない。

さて、ここにきて政府は、辺野古周辺の3地区の「区長」(行政権をもたない)に「地域振興費用」を直接支出するという。辺野古のある名護市は建設反対だから頭越しに「(お金を)あげる」という行為にでたわけだ。

つまり、東京で言えば、都知事がいうことを聞かなければ、「いうことをきく地元の名士」に「(お金を)あげる」というようなものだ。なりふり構わぬ懐柔作戦と言える。それは原発に知事がNOといえば、直接建設予定地の「長」に「(お金を)あげる」という手法になる。

行政法上、税法上、そういうことは許されるのか。

ところで、毎日新聞の「琉球新報から」は当事者目線で非常に興味深い記事になっている。テレビ界でも同様に、キー局が地元テレビに「尺」を提供してはどうか、と思うことがある。

沖縄の人々の辺野古新基地建設反対は「沖縄が政府の命令に隷従するだけの存在か、自己決定権と人権をもつ存在なのかを決める尊厳を懸けた戦いなのである」(琉球新報2015.10.19)であるという。この記事は心に響く。

 

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山口道宏

山口道宏(やまぐち・みちひろ) ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長